リクルートキャリアは12月22日、新型コロナウイルス禍における働く個人の意識調査の結果を発表した。調査は今年9月にネット上で実施し、全国の20~60代のコロナ禍でテレワークをするようになった就業者2272人から回答を得た。
9月のテレワーク割合を聞くと、約半数が週労働時間の50%以上の割合でテレワークを実施していた。テレワーク実施の裁量は、「全て自分で決められる」「ある程度決められる」を合わせて7割だった。
「ちょっとした判断が必要な時、リアルなら同じ見解か隣の席の人に軽く聞けるのに」
テレワーク実施前後のモチベーションについて聞くと、実施前は「低い」と答え人が計14.1%だったが、実施後には22.5%と8.4ポイント増加。モチベーションは下がっているといえそうだ。
さらに、チームでの仕事が減った人でモチベーションが低い人は28.4%。テレワーク前から14.5ポイント増加した。具体的には、
「コミュニケーションがとりづらい、相手の反応が分かりづらい。評価されていないと感じる。貢献できていないと感じる」(神奈川/48歳)
といった声が寄せられた。モチベーションに影響する仕事の要素についてテレワーク前後の変化を聞いた。変化が最も大きかったのは「仕事の全体感の把握(タスク完結性)」(41.3%)で20.0ポイント減。実際に、
「仕事の全体像が分かりにくくなった」(愛知/48歳)
「グループ内のメンバーの状況が把握できない。ちょっとした判断が必要な時、リアルなら同じ見解か隣の席の人に軽く聞けるのに、テレワークだとわざわざチャットやメール等で聞くのも気が引けるので独断で進めることが多く不安になる」(東京/50歳)
といった声が寄せられた。
以降、「上司や同僚からのフィードバック(フィードバック)」(15.6ポイント減)、「仕事の重要性の実感(タスク重要性)」(13.2ポイント減)と続いた。
一方、変化が少なかったのは、「求められるスキルの多様性(技能多様性)」(66.3%/前年比3.8ポイント減)、「仕事の進め方の裁量(自律性)」(66.5%/1.2ポイント増)だった。年代別では、20代の「上司や同僚からのフィードバック」が全体よりも低下していた。