学情は12月21日、2022年卒の「就職人気企業ランキング」の調査結果を発表した。調査は6月から12月にかけて実施し、2022年に大学・大学院を卒業する予定の大学3年生・大学院1年生7675人から回答を得た。
1位は「伊藤忠商事」で、3年連続の首位獲得となった。総合商社において資源・エネルギー分野での減収が目立つ中、非資源分野にも強く、2020年4~9月期の純利益が他の総合商社を上回ったことも要因にありそうだ。
コロナ禍での「巣ごもり消費」を牽引した業界に人気が集まる傾向
2位以降、「味の素」、「アサヒ飲料」と続き、4位の「講談社」は前回28位から大幅ランクアップとなった。5位以降「資生堂」、「任天堂」、「大日本印刷(DNP)」、「ロッテ」、「JTBグループ」、「イオングループ」と続いた。
10位の「イオングループ」は前回76位から大きくランクアップし、コロナ禍での「巣ごもり消費」を牽引した業界に人気が集まった。
今年の大ヒットドラマ「半沢直樹」の世界でもある銀行業界で最も人気があるのは「三菱UFJ銀行」。しかし、前回の60位から順位を上げたもののでも46位に留まった。証券1位は「野村證券」だが、181位にとどまっている。
例年はランキング上位に名前を連ねる「ANA」(79位)や「JAL」(88位)など航空業界は低めとなった。他にも、昨年2位の「JTBグループ」が9位、5位の「エイチ・アイ・エス」が35位と旅行業界も厳しい結果となった。
文理別に見ると、理系は食品業界人気が伺えた。「味の素」や「アサヒ飲料」など上位10社のうち7社が食品業界となった。残りの3社は、「旭化成」、「ソニー」、「資生堂」だった。
男女別に見ると、男性1位が「伊藤忠商事」、2位が「アサヒ飲料」、3位が「任天堂」だった。女性の1位は「味の素」で、「資生堂」、「伊藤忠商事」と続いた。4位には昨年21位の「講談社」がランクインした。