氏名、フリガナ、性別、生年月日……と誰もが書き入れた経験のある履歴書。ところが、その履歴書から性別欄を除いた新様式が今後のスタンダードになっていきそうだ。
文房具大手のコクヨは12月23日、性別欄を削除した履歴書を発売する。多様な個性の尊重を求める声が高まっているのを受けての対応とし、リリースで「お客様の履歴書選びの選択肢を増やすことを目指します」と述べている。
「様々なニーズに対してスピーディに対応していく必要性が高いことを認識」
履歴書の仕上げ寸法などを規定している日本規格協会は今年7月、「帳票の設計基準」で解説していた履歴書の様式例を削除。NPO法人POSSEが経済産業省に対し、性別欄をなくすよう要望したことが端緒になったという。
これを受け、コクヨは、
「性別の開示を希望しない方々の履歴書様式に対する様々なニーズに対してスピーディに対応していく必要性が高いことを認識した」
として、従来のラインアップに新たに性別欄のない履歴書を加えることを決めたという。
今回発売するのは、B5判とA4判の2種類。いずれもJIS(日本産業規格)の旧様式例から性別欄を除いた仕様になっている。同社は「今後も引き続き、社会の変化やお客様の課題に向き合い、お客様の課題解決を実現する商品・サービスの提供に努めてまいります」と結んでいる。
価格は、B5判(封筒付き)が税別120円で、A4判(同)が税別220円。