フェラーリF1のファクトリーを2021年に新加入するカルロス・サインツJr.が初訪問、ミーティングやシート合わせを行った。その後、行われたオンライン会見に、フェラーリのチーム代表マッティア・ビノットとともに、サインツJr.とシャルル・ルクレールの新ペアが揃って出席した。
コロナ禍のなか、フェラーリはマラネロ本拠での恒例のクリスマスメディアランチを取りやめ、代わりに12月18日にオンラインメディアイベントを開催した。
「とてもハードなシーズンだった。予想以上にハードだったといえよう」とビノットは2020年を振り返り、コメントした。
「この一年を乗り越えたことで、将来に向けてより強くなることができたと確信している」
「(2021年には)コンストラクターズ選手権3位になることは不可能ではない。それを最低限の目標にすべきだ。ただ、ベストチーム(メルセデス)とのギャップは非常に大きいため、来年は追いつくことはないだろう」
「しかしパワーユニットの競争力は取り戻せるはずだ。全社中最下位ということはなくなる。ダイナモの数値からそういう感触を持っている」
「(空力については)2020年のマシンはドラッグが非常に大きかった。2021年型マシンにおいてドラッグの対処がある程度なされているのは間違いないと思う」
2020年、グランプリ参戦1000戦目を迎えることを記念してフェラーリはマシンに『SF1000』と名付けたが、2021年にはシンプルに『SF21』の名称を使用すると、ビノットは明かした。
「来年のマシン名はすでに決めてある。『SF21』という名称だ」とビノット。
「来年は2022年への移行の年であるため、シンプルな名称にした。開発が部分的に凍結され、2021年型シャシーは基本的に2020年型と同じである」
フェラーリは例年、新車発表会をマラネロでゲストを招いて開催しているが、2021年はチームの体制発表会を行った後に、新車は冬季テストの会場で披露する予定だという。
「来年はマシン発表のやり方を変更する」とビノット。
「まずはファンやパートナー、ジャーナリストたちに対し、チームとドライバーたちを紹介するイベントを開催する」
「そしてふたつ目のイベントを、バルセロナ・ウインターテストで直接行うかもしれない。バルセロナでマシンを披露するのだ。つまり、何らかの形で例年とは異なるやり方が採られることになる」
18日には、2021年に新加入するサインツJr.が初めてマラネロを訪問、エンジニアやメカニックたちとの顔合わせ、マシンのシート合わせを行ったことも明らかになっている。