2020年シーズンの全日本スーパーフォーミュラ選手権に参戦している女性ドライバー、タチアナ・カルデロンは12月19~20日に富士スピードウェイで開催されるルーキーイヤー最後のラウンドを最高の状態で締めくくることを目指す。
道上龍監督率いるThreeBond Drago CORSEから国内最高峰フォーミュラシリーズに参戦中のカルデロン。アルファロメオF1のテストドライバーも務める彼女は、新型コロナウイルスの感染拡大による渡航制限の影響で第2戦岡山と第3戦SUGOを欠場しており、今週末の第7戦富士がスーパーフォーミュラドライバーとして迎える5戦目となる。
コロナ禍の特別なシーズンとなっているなか、さらに経験が少ないコロンビア人ドライバーは、ここまで出場したすべてのレースで完走を果たしているものの入賞はいまだなし。とはいえ最高位こそ開幕戦もてぎと第6戦鈴鹿で記録した12位ながら、ダブルヘッダーとなった鈴鹿では一時トップ10圏内でバトルを繰り広げるなど第一目標となる入賞にはあと一歩のところに迫っている。
そんなカルデロンが富士に戻ってくる。彼女の短いスーパーフォーミュラキャリアのなかで、富士スピードウェイは今年3月に行われたプレシーズンテストで経験済みのトラックだ。コロンビアの新星はそこに過去4戦で得たSF19での経験を加え、2020年シーズンの間にどれだけ進歩を遂げたかを証明したいと考えている。
そのための目標となるのは、前戦鈴鹿で惜しくも逃したポイント獲得、最初のトップ10フィニッシュだ。
「これが2020年最後のレースウイークエンドというのは少し寂しいわね。前回の鈴鹿でさらに自身をつけ、同じコースでの2レースで得られた勢いを活かして(第7戦富士を)戦っていきたいと思っているの」と最終戦に向けた意気込みを語ったカルデロン。
「今年のプレシーズンテストが行われた場所、すべてが始まった富士に戻ることができてうれしいわ」
「(これまでの4戦とは異なり)まったく新しいトラックではないのは、これが初めてね。3月にドライブしたときからマシンのセットアップやバランスは格段に良くなっているはずよ」
「鈴鹿よりも富士のほうがセットアップ的には向いていると思う。低温のコンディションではタイヤウォーマーがあれば楽だけど、それをもっとも効率的に使うかは課題のひとつね」
「しかし、早くトラックに戻ってチームと私がこの1年の間にどれだけ進歩したかを確認するのが待ちきれないわ!」