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「事件か?」NYマンハッタンでカメラを構える人々に遭遇した男性、事態を知って安堵

2020年12月17日 05:51  Techinsight Japan

Techinsight Japan

上の方向にカメラを構える人々(画像は『Warren Leight 2020年12月10日付Twitter「I was surprised, since there haven’t been a lot of celeb sightings during the pandemic.」』のスクリーンショット)
日夜たくさんの出来事が起こるニューヨークを散歩していた男性が、カメラを構えて見上げている人々に遭遇した。セレブがいるのか、それとも犯罪が起きているのかと思った男性が、緊張しながら群衆の1人に聞くと、予想外の事実が告げられたという。『Patch』などが伝えている。

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アメリカのテレビ番組で製作総指揮・脚本家として活躍するウォーレン・ライトさん(Warren Leight)は今月6日、米ニューヨーク市マンハッタン区チェルシーを歩いていた。

しばらく歩くと、カメラを持った大勢の人が西22丁目にあるブラウンストーンの建物を見上げている現場に遭遇した。ウォーレンさんは当時のことを「コロナ禍でセレブの姿も見かけていなかったから、パパラッチがセレブの姿を捉えたのかと思って驚いたんだ。あるいは飛び降りようとしている人がいるのか、ネコが降りられなくて困っているのか、それとも火事かなと最悪の考えも頭を駆けめぐったよ」と振り返る。

ウォーレンさんが様子をうかがっている間にも続々と人が到着し、望遠レンズをつけたカメラや携帯のカメラで上の方を捉えようとしていた。双眼鏡を構えている人もいたそうで、ウォーレンさんはますます何が起きているのかが気になった。


犯罪の現場に遭遇したかもしれないと思ったウォーレンさんは建物を見上げて目を凝らしてみたが犯罪や火事の様子はなく、人々は建物の近くにある木に注目していると分かった。状況を飲み込めないウォーレンさんは近くにいたカメラマンの1人に何が起きているのか尋ねると、「ニューヨークでは珍しい、ニシフウキンチョウ(Western Tanagers)がいるんだ。太い枝の上の黄色い葉をよく見てごらん」と言われたそうだ。


マンハッタンの野鳥目撃情報を発信しているTwitterアカウント「Manhattan Bird Alert」は、ニシフウキンチョウがマンハッタンにやって来るのは4年ぶりのことだと投稿している。

またニューヨーク市の5つの行政区で野鳥の保護活動を行う非営利団体「New York City Audubon」の前代表ジェフ・キンボールさん(Jeff Kimball)は「ニシフウキンチョウはこの10年で、2~4回ほどしかニューヨークに来ていません」と明かす。

ニシフウキンチョウはロッキー山脈で繁殖し、メキシコで越冬すると説明したジェフさんは「真南のメキシコに向かう途中に90度向きを変え、米東海岸のチェルシーに飛んできたのでしょうね。それで海に突き当たり、どうしたらいいのか分からずに留まっているのかもしれません。でも冬を乗り越えられるかは分からないですね」と鳥がやってきた経緯を推測している。

カメラマンの返答を聞いたウォーレンさんは「ほっとしたよ。2020年の良くない出来事を目撃しなくて済んだからね」と犯罪の現場に遭遇しなかったことに安堵したそうだ。

ウォーレンさんは「見上げていれば何か素敵な珍しいことに出会えるかもしれないと気付かせてくれたのは、本当にラッキーだったよ」と語っている。

画像は『Warren Leight 2020年12月10日付Twitter「I was surprised, since there haven’t been a lot of celeb sightings during the pandemic.」「More and more people arrived, with longer lenses, cell phones, even binoculars.」「I got to the “crime scene” and looked up.」』『Manhattan Bird Alert 2020年12月7日付Twitter「Presenting Manhattan’s first rare vagrant WESTERN TANAGER in four years」』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 iruy)