2020年のスーパーGTも11月28~29日に行われた第8戦を終え、オフシーズンに突入した。まだチームによっては他カテゴリーでのレースを戦っている状況だが、2021年に向けた動きも出はじめている。そんななか、いくつかの情報が入りつつあるが、そのなかでGT300クラスの名門、Cars Tokai Dream28が2020年限りで活動を休止するという情報が入ってきた。
Cars Tokai Dream28は、2001年の第5戦・第6戦から当時のJGTC全日本GT選手権に参戦を開始。チームオーナーであるドライバーの高橋一穂と渡辺明のコンビで、もともとGT500車両だったベルノ東海ARドリーム28NSXをGT300クラスに持ち込んだ。
以降、2006年にはGT300史上に残る名車のひとつである紫電MC/RT-16、そして2020年までチームに在籍する加藤寛規とのコンビで、2006年、2007年には1勝ずつをマークし、タイトル争いをリード。ランキング2位につけるなど、GT300には欠かすことができないチームのひとつとして活躍してきた。
2013年からはマクラーレンMP4-12C GT3を使用、そして2015年からはマザーシャシーのロータス・エヴォーラMCを使用。高橋一穂が2019年限りでシートを退き、加藤は今季加入した柳田真孝とともに第2戦富士でひさびさの優勝を飾っていた。
そんなCars Tokai Dream28だが、関係者の情報によれば、もともと高橋が退いた後、1年の期間を設け、加藤が中心となり今後に向けた体制を構築していたが、チーム母体には問題はないものの、新規スポンサーの獲得状況等もあり、2020年限りで活動を休止する方向で現在調整しているという。
スーパーGTではこれまで“当たり前”のように存在していた名門チームのひとつだが、今後加藤、柳田、そして海外にもファンが多いロータス・エヴォーラMCはどうなっていくのだろうか。まだ正式なアナウンスもなく、噂の段階に過ぎないが、今オフで最も気になる去就と言えるだろう。