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胸の大きな母斑を気にする息子を思い、お揃いのタトゥーを入れた父親(カナダ)

2020年12月14日 06:52  Techinsight Japan

Techinsight Japan

8歳の息子と一緒にインタビューに応じる父親(画像は『CBC Edmonton 2020年12月12日付Facebook「Alberta dad tattoos matching birthmark for son」』のスクリーンショット)
胸に大きな母斑があることを気にし始めた8歳の息子を思い、父は内緒で同じ場所に紫色のタトゥーを入れた。父の胸に彫られた母斑を初めて見た息子は、はにかみながらも目を丸くし満面の笑みを浮かべたという。息子を思う父の思いやり溢れたニュースを『CBC.ca』『CBC Edmonton』などが伝えている。

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カナダ西部アルバータ州に住むデレック・プルー・シニアさん(Derek Prue Sr.)の息子デレック・ジュニア君(以下、ジュニア君)は、左胸の真ん中に母斑がある。それは左胸の3分の1を覆ってしまうほどの大きなもので、デレックさんは最近、息子がやけに人目を気にするようになったことに心を痛めていた。

そんなある日のこと、デレックさんが息子と一緒プールに行くとジュニア君は頑なにシャツを脱ぐことを拒否した。母斑を隠そうとする息子を目の当たりにしたデレックさんは、「なんとかしてあげたい」とある決意を固めたのだった。

「息子一人だけ母斑があるから気になってしまうのだろう。それなら自分も息子とお揃いのタトゥーを入れてみよう…」―こうしてデレックさんは、妻に撮ってもらった息子の胸部の写真を手に、同州ストーニー・プレーンにあるジューシー・クイル・タトゥー(Juicy Quill Tattoo、以下JQT)へと足を運んだ。

デレックさんは「実を言うと、タトゥーは数時間で済むと思っていたんだ。それが実際は30時間、完成するまで6~8週間もかかったんだよ」と明かし、こう続けた。

「初めて店に行った日だったよ。施術を始めて3~4時間経った頃かな。『もうすぐ終わる?』って聞くと、『そうだね。もう少しでアウトラインは終わるよ』と言われてね。あの頃はタトゥーについてほとんど知識がなかったんだ。まあ、かえってそれが良かったんだろうけどね。」

一方でデレックさんに施術したJQTのオーナーであるトニー・ジベールさん(Tony Gibert)は、胸の大きなタトゥーについて次のように語った。

「デレックさんは施術中、痛みにじっと耐えていたよ。親が子供の名前のタトゥーを彫ることがあるけど、彼がしたことはそれ以上に意味があることだよね。父親が息子をこんなふうに思いやることができるなんて、素晴らしいと思う。このタトゥーでジュニア君の自意識も変わったんじゃないかな。2人のサポートができて本当に嬉しいよ。」

ちなみにデレックさんが息子に完成したタトゥーを見せたのは今月初め、ホテルのプールサイドだったそうで、ジュニア君はその時のことをこう振り返った。

「パパに『デレック、来てごらん。見せたいものがあるんだ』と言われて行ってみたんだ。そうしたらいきなりシャツを脱いで、胸の大きな母斑を見せてくれて。僕は嬉しかったけど、どうしたらいいか分からなかったよ。だってタトゥーのことは全く知らなかったんだから。」

デレックさんによると、タトゥーを見たジュニア君は目を真ん丸にし満面の笑みを見せて、そのままプールに飛び込んでしまったそうで「あれ以来、息子は私と一緒にプールに行くことを楽しみにしているようだよ」と明かすと、目に涙をいっぱいに溜めてこう語った。

「私はお揃いのタトゥーを入れることで、息子に『母斑があるのは君だけじゃない』って伝えたかったんだ。これで息子と私は一生涯、お揃いの母斑を持つことになるんだからね。つらい思いはしたけど、タトゥーを入れて本当に良かったと思っているよ!」

画像は『CBC Edmonton 2020年12月12日付Facebook「Alberta dad tattoos matching birthmark for son」』『CBC.ca 2020年12月11日付「This Alberta dad sat through 30 hours of tattoo pain so his son would feel better about birthmark」(David Bajer/CBC)』のスクリーンショット
(TechinsightJapan編集部 A.C.)