アウディのファクトリードライバーとしてDTMに参戦してきたマイク・ロッケンフェラーは、2023年にアウディのLMDhマシンとともに、IMSAウェザーテック・スポーツカー選手権にフル参戦することを望んでいると語った。
ロッケンフェラーは過去14年間、DTMを主戦場としてきた。2013年にはシリーズ王者となったが、DTMは2021年よりGT3マシンで争われることになった。そんな折、アウディが発表したLMDhカテゴリーへの参入により、スポーツカーへの復帰という新たなチャンスが訪れることになった。
ロッケンフェラーは2006年にアメリカン・ル・マン・シリーズのGT2クラスでポルシェのファクトリー・ラインアップに加わって以来、アメリカでフルタイムのレース活動を行なっていない。その後はアウディのワークスドライバーとなり、2010年のル・マン24時間レースでは総合優勝を遂げている。
近年ではIMSAでコルベット・レーシングの助っ人としてラインアップにも加わっていたロッケンフェラーだが、来月のデイトナ24時間レースでは久々にプロトタイプ・レースのトップカテゴリーへと復帰する。既報のとおり、アクション・エクスプレス・レーシングの48号車キャデラックDPi-V.Rの“オールスター”ラインアップに加わることとなったからだ。
「どんなレースも重要だ」とロッケンフェラー。
「デイトナは明らかに世界のモータースポーツ界、そして耐久レースの世界から注目されているレースのひつとつだ」
「一挙手一投足に、全員の注目が集まる。もし将来のドライバーやチームを探しているなら、そこでのパフォーマンスには違いがもたらされるだろう」
「個人的には、僕の目標のひとつは、フルタイムでアメリカに戻ることだ。自分のポテンシャルを示し、チームでの役割をまっとうし、その結果何が起こるかを待ちたいと思う」
「LMDhが始まるまでには、まだ少し時間がかかる。テストはほどなく始まるだろう。アウディの(LMDhに関する)ニュースについて僕はハッピーだし、アウディとはつながりがあるから、僕には何か(の話)があるという自信もある」
「いまは来月のデイトナに集中し、ベストを尽くしたい」
デイトナ後の2021年のプログラムについてはまだ決定がなされていないとロッケンフェラーは語っているが、少なくともいくつかのキーとなるGT3レースでは、アウディのラインアップに加わることを期待しているという。
「それについては、まだ話し合いを持っていないんだ」とロッケンフェラー。
「DTMの(2020年)シーズンは11月までと、かなり長かった。いまはただ、デイトナに照準を合わせているんだ」
「アウディには新しい体制があり、状況は変化しているから、いまは詳細を詰めるには少々早すぎると思う」
「だが、デイトナの後には間違いなく話し合いの席につくことになる」
「僕はいくつかのGT3レース、おそらくニュルブルクリンク24時間には出るだろう。GT3にはビッグイベントがたくさんあるからね。だけど、将来的にはプロトタイプの世界に身を置きたいんだ」