ジョージ・ラッセルは、2020年F1第16戦サクヒールGPでの目覚ましいパフォーマンスによって、メルセデス首脳陣に対し、2022年あるいはもっと早い段階で自分を起用することを検討するようアピールできたと考えている。
ラッセルは、金曜日の2回のフリー走行でトップに立ち、予選ではポールポジションタイムと僅差の2番手を獲得、決勝ではトラブルに阻まれるまでは首位を走行した。トラブルにより初優勝を逃したラッセルには、ルイス・ハミルトンの代役として期待以上の大きな活躍をしたと高い評価がなされている。
メルセデスの育成プログラム出身の22歳のラッセルは、ウイリアムズから急遽呼び戻され、そのレースでチャンスを最大限に生かした。チャンピオンチームであるメルセデスが2022年のドライバーラインアップを検討する上で、有力な候補になったことは間違いないだろう。
「自分の言葉を証明する一番のやり方は、コース上で力を発揮することだ」とラッセルはバーレーンですば抜けたドライビングを見せた後で語った。
「ここはパフォーマンスがものをいう世界だ。この週末によって彼らにとっての僕の評価が確かなものになったことを願う」
「メルセデスは2016年の終わりから僕をサポートしてくれている。彼らは僕のキャリア全体を緊密に見守ってきた。今回のことでハシゴをまた一段上れたのだといいね」
予選ではバルテリ・ボッタスのポールポジションタイムに0.026秒届かなかったラッセルだが、決勝スタートで前に立つと、ボッタスを上回るペースでレースをリードした。
レース後半、ボッタスはラッセルとのギャップを縮め始めたが、メルセデスのピットストップでトラブルが起こり、ふたりとも勝利の可能性を失うことになった。
不運が続くボッタスは、詳しい事情を知らない人々から見れば、自分は間抜けのように見えただろうと述べている。
ラッセルは、「検証の面でとてもいい週末になった」と語った。「今年僕らはウイリアムズですごくいい仕事をしてきたんだ」
「2022年に向けてだけでなく、もしかするともっと早い時期に関して、(チーム代表)トト(・ウォルフ)を悩ませることができたのならいいな」
ラッセルはウイリアムズと、ボッタスはメルセデスと、それぞれ2021年の契約をすでに結んでいる。ウォルフはその現契約を変更することは否定しているが、2022年以降のラインアップについては熟考する必要があると認めた。
「将来がどうなるか考える必要がある」とウォルフは語った。「だが正直なところ、私はまだどうするかを決めていない」