前夜のFIA-F2第11戦レース1で最後尾22番手から6位入賞を果たした角田裕毅(カーリン)は、3番グリッドからのスタート。1コーナーまでにマーカス・アームストロング(ARTグランプリ)をかわして2番手に上がるが、ブレーキングで接触され、右リヤタイヤのパンクに見舞われてしまう。緊急ピットインでほぼ最後尾に後退し、そこから懸命に先行者を追ったが、15位完走が精一杯だった。
ドライバーズ選手権で角田選手に僅差で迫るロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)、ニキータ・マゼピン(ハイテックGP)が1、2位に入ったことで、角田は3位から5位に後退した。とはいえ3位マゼピンとの差は5ポイントに過ぎず、来週の最終戦で巻き返しを狙う。
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──残念な結果に終わってしまいました。
角田裕毅(以下、角田):はい。あまり話すことはないのですが……。スタートは良くて、1台をかわして1コーナーに向かってペースを上げていました。そうしたらブレーキングで突っ込まれて右リヤタイヤがパンクして、ピットインせざるを得なかった。ペースは本当に良かっただけに、悔しいレースになってしまいました。
──追突された瞬間は、衝撃はありましたか?
角田:いえ、そんなになかったですね。もちろん接触された感触はあったのでパンクしてなければいいなと思いながら走っていました。結果的にパンクというよりバルブが壊れて、空気が抜けていったのですが。
──1周目の終盤に、急速に空気が抜けていった感じだったのですか?
角田:いや。エンジニアに言われるまでは、気づかないぐらいでした。
──最初は右リヤだけ交換したわけですが、前が空いていてもあまりペースが良くなかった印象です。バランスが悪かったのですか?
角田:いえ、そんなことはなかったです。セーフティカー導入を願って、ペースを落として周回していました。
──1コーナーへの進入は、十分スペースを残して入った感じですか?
角田:逆にどう思われました?
──角田選手自身は、どう思いました?
角田:写真を見ても、僕は十分にスペースを空けていた。完全に向こうが突っ込んできたという印象です。もっとスペースを空けるべきだったかと思いますが、僕も4コーナーで(首位の)シュワルツマンを抜けるよう、2コーナーまでの立ち上がりを意識していましたし。結果論でしかないですけど、もっとイン側を空けていれば良かったかもしれない。でもそうすると、次の立ち上がりで遅れを取って抜かれやすくなってしまうんです。
──来週のバーレーンの新レイアウトは、シミュレーターでは走行済みですか。
角田:はい。
──どんな印象ですか?
角田:ドライバーとしてはそこまで単調なオーバルじゃないというか、面白いコースという印象です。セクター2とか、意外にテクニカルですし。セクター1はほぼ同じで、今回もそこは僕らのペースは良かったです。なので次のレースでもセクター1の優位を活かしつつ、セクター2をどう攻略するか。その辺りが、カギになりそうです。タイヤマネージメントも、相変わらず難しそうですしね。