NTTインディカー・シリーズに参戦するチップ・ガナッシ・レーシングは、トニー・カナーンとの複数年契約を発表。ジミー・ジョンソンがステアリングを握る48号車をシェアし、2021年のオーバル4戦に参戦する。
2004年にインディカー・チャンピオンを獲得し、2013年インディ500を制した鉄人トニー・カナーン。2020年限りで継続的なインディカー参戦の引退を発表し、インディ500を含む6戦を戦った。
インディ500はもちろんスポットでのインディカー参戦には意欲的なコメントを発表していたカナーンに、古巣のチップ・ガナッシ・レーシングがアプローチし、オーバル戦のみの複数年契約締結を明らかにした。
チップ・ガナッシ・レーシングは、スコット・ディクソンとフェリックス・ローゼンクヴィスト、マーカス・エリクソンの3台体制で参戦。開幕3連勝で勢いに乗ったディクソンは、6度目となるドライバーズチャンピオンに輝いた。
2年目のローゼンクヴィストも1勝を挙げるも、2021年はアロウ・マクラーレンSPに移籍。代わりには2020年に驚速ぶりを見せたアレックス・パロウを起用。エリクソンも継続して8号車のステアリングを握り、さらにNASCARを7度制したレジェンド、ジミー・ジョンソンが加入する。
ジョンソンは、ロード/ストリートコースのみの参戦となり、オーバル戦で誰を起用するか注目が集まっていたが、2014年から2017年まで在籍したカナーンが抜擢された。
インディカーで通算17勝を挙げているカナーンは、「この発表にどれだけ興奮しているかを言葉で表現するのは難しいよ。チップ(ガナッシ)と48号車をシェアしオーバル戦をドライブすることについて話し始めた時、こんなにも早く合意に達するとは思っていなかった」
「チップ・ガナッシ・レーシングは、北米モータースポーツの頂点にあり、こんな素晴らしいドライバーラインアップに再び加わることができるのは夢のようだね」と喜びをコメント。
317戦連続出場の記録は途切れてしまったが、TKラストラップはまだまだ続くようだ。
名門チップ・ガナッシをまとめるオーナーのチップ・ガナッシは、「インディカー・ドライバーの市場はますます若くなるが、経験は教えることができない。特にインディアナポリス500マイルレースはね」
「トニーは、我々のチームも知っているし、システムを知っている。そして、我々のドライバーを知っている。ジミーとのコンビネーションでワンツーパンチを与えることを期待しているよ」とカナーンに期待を寄せている。