リクルート住まいカンパニーは11月16日、「新宿駅まで電車で30分以内、中古マンション価格が安い駅ランキング」を発表した。調査は7~9月に実施し、掲載物件が11件以上ある駅のうち新宿駅まで電車で30分圏内の駅をまとめた。
専有面積20~50平米未満のシングル向け1位は「西川口」(JR京浜東北・根岸線)だった。価格相場は2080円で、2位以下からも一歩抜きんでて安い。駅に直結して、食料品店や100円ショップが店を構える「ビーンズ西川口」があり、駅周辺の商店街もにぎわっているため暮らすには不自由なさそうだ。
トップ10のうち5駅は「直径2キロ圏内に集中」
2位は、価格相場2290万円の「十条」(JR埼京線)。同率3位には「下板橋」(東武東上線)と「板橋区役所前」(都営三田線)が同2299万円で並んだ。
下板橋駅は新宿駅まで約13分で行けるほか、2駅で池袋駅にもアクセス可能。また、板橋区役所前駅近くには「仲宿商店街」が広がっており、昔ながらの青果店や精肉店から石窯ピザ専門店まで約130店舗が軒を連ねている。
5位以降は「方南町」(東京メトロ丸ノ内線)、「蕨」(JR京浜東北・根岸線)、「板橋本町」(都営三田線)、「川崎」(JR東海道本線)、「馬込」(都営浅草線)、「大山」(東武東上線)と続いた。トップ10のうち5駅は、直径約2キロ圏内に集中している。
ファミリー向け物件、狙い目は「小田急線」「京王相模原」
専有面積50~80平米未満のカップル・ファミリー向け1位は「生田」(小田急線)だった。価格相場は2485万円。駅の北側にはスーパーや100円ショップ、カフェを備えた「小田急マルシェ生田」があり、その先にもスーパーやドラッグストア、銀行、郵便局など暮らしを支える施設が点在している。
2位は価格相場2500万円の「百合ヶ丘」(同)。駅周辺の大半を住宅が占めており、合間には緑豊かな公園が点在している。商店は駅の南側に多く、アーケード商店街があるなど住みやすい街並みと言えるだろう。
3位は「京王稲田堤」(京王相模線)がランクイン。価格相場は2585万円で、新宿駅までは28分でアクセスできる。駅の北には多摩川が流れ、南には多摩丘陵が広がっており、自然が身近に感じられるエリアだ。
4位以降は「京王よみうりランド」(同)、「北戸田」(JR埼京線)、「読売ランド前」(小田急線)、「中浦和」(JR埼京線)、「稲田堤」(JR南武線)、「朝霞」(東武東上線)、「武蔵野台」(京王線)と続いた。
トップ10は小田急線、京王相模線の連続する駅に集中しており、シングル向けランキングと同様にエリアに偏りがみられた。ただ、新宿駅の北側が多かった「シングル向け」に対して、「ファミリー向け」では西側の駅が多く、物件の広さによって価格相場の安い街は変わってくるようだ。