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住宅ローン「ボーナス払いにして良かった」と思う人はどれくらい? その理由は?

2020年11月17日 06:31  マイナビニュース

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画像提供:マイナビニュース
飲食業や観光業などを中心に、新型コロナウイルスの影響で会社の業績が大きく悪化してしまった、という人は多いかもしれない。売り上げの低迷や時短勤務などで収入が下がってしまったり、業績見合いの要素が大きいボーナスの支給に不安を覚える人もきっといることだろう。

マイナビニュース会員801人に「住宅ローンにまつわるアンケート」を行い、その結果を全4回にわったてご紹介している本連載。最終回の今回は、「住宅ローンのボーナス払い」について聞いてみた。

Q.あなたは現在、住宅ローンを利用していますか?

「はい」(41.2%)
「いいえ」(58.8%)

Q.ボーナス払いは選択していますか?

「はい」(49.4%)
「いいえ」(50.6%)

Q.ボーナス払いを選択して良かったですか?

「はい」(89.0%)
「いいえ」(11.0%)

Q.ボーナス払いを選択して良かった理由を教えてください(自由回答)

○■「返済が楽になる」

・「月々の支払いがあるよりは、返済が楽であるため」(47歳男性/官公庁/公共サービス関連)
・「月給の支払いだけでは毎月の返済が大変だから」(40歳男性/その他/事務・企画・経営関連)
・「毎月の給料だけだと、払って行くのが難しい」(48歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「ボーナス払いにすることによって、負担が減らせるからです」(35歳男性/化粧品・医薬品/その他・専業主婦等)
・「給与が多くないので助かります」(42歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「ボーナスは基本的に貯蓄に回しているので、毎月の給料から減らないのがありがたい」(39歳男性/その他/その他・専業主婦等)

○■「返済期間を短縮できる」

・「トータルで考えると年数が短くなるので、ボーナス払いはすごく良い」(32歳女性/農林・水産/営業関連)
・「返済できるときに返済したいと言う思いがあったから」(48歳男性/鉱業・金属製品・鉄鋼/技能工・運輸・設備関連)
・「少なくともボーナスは支給されるので、その分返済が早くなるので選択して良かったと思います」(46歳女性/サービス/事務・企画・経営関連)

○■「まとまった支払いができる」

・「ドカッとお金が入ってきて、タイミング的に良かった」(35歳男性/海運・鉄道・空輸・陸運/事務・企画・経営関連)
・「月の支払いが抑えられたのと、まとまった支払いができること」(43歳男性/通信機器/営業関連)
・「少しでも多く支払いたいので、ボーナス払いを選択しましたよ!」(48歳男性/物流・倉庫/技能工・運輸・設備関連)

○■「計画が立てやすい」

・「お金の管理がしやすい」(27歳男性/精密機器/メカトロ関連技術職)
・「計画が立てやすいから」(47歳男性/医療・福祉・介護サービス/その他技術職)
・「余裕のある月に返済ができるから」(40歳女性/不動産/事務・企画・経営関連)
・「無駄遣いせずに済んだ。有意義に使えた」(49歳女性/その他/専門サービス関連)
・「月給とボーナスをもらうので、支払いも毎月とボーナス月にある方がバランスがいい」(45歳女性/その他/その他・専業主婦等)
・「毎月の収入が減り、ボーナスでその分、補える」(45歳男性/サービス/その他・専業主婦等)

○■「その他」

・「金利で有利になるから」(37歳男性/ガラス・化学・石油/事務・企画・経営関連)
・「ボーナスは減らなかったので、苦にならなかったですね」(37歳男性/ソフトウェア・情報処理/IT関連技術職)
・「コロナ禍で給料がどうなるか不安だから」(40歳男性/レジャーサービス・アミューズメント・アート・芸能関連/販売・サービス関連)
・「私は公務員なので、ボーナスが減ることはないので良かったです」(38歳女性/教育/専門サービス関連)

○■総評

調査の結果、マイナビニュース会員で、住宅ローンを利用している人は全体の約4割、現在41.2%の人が住宅ローンの返済中であることがわかった。

住宅ローン利用者に、ボーナス払いを選択しているかどうか聞いたところ、約半数の49.4%が「はい」と答えた。また、ボーナス払いを選択肢して良かったと考えている人は89.0%と、9割近くがボーナス払いを肯定的に捉えていることが明らかとなった。

ボーナス払いを選択して良かった理由を尋ねたところ、多くの人が「月々の返済が軽くなる」ことと、「返済期間を短縮できる」ことを挙げている。ローン返済で毎月の生活費が減ることを懸念している人は特に目立つ。「ボーナス払いで返済が楽になる」というのは、多くの人が感じている実感のようだ。

またボーナスに大きな比重を置き、まとまった金額を返済することで、返済計画が管理しやすくなったり、無駄遣いを抑えられるといった効果を指摘する人もいた。そのほか、「金利で有利になる」「コロナ禍で給料がどうなるか不安」という意見や、そもそも「公務員なのでボーナスが減ることはない」という、いささか羨ましくなるコメントも見られた。

ここで、11.0%と少数派ではあるけれど、ボーナス払いを選択したことに何らかの不満や後悔の念を抱いている人のコメントを見てみよう。「ボーナス分と月々の返済が重なる時がある」(47歳男性)、「強いて言えば、毎月のバランスを取りやすい」(33歳男性)、「大きな買い物がしにくくなった」(43歳男性)などと並び、「ボーナスカットされたので」(36歳男性)や「冬のボーナスが出るかわからない」(36歳男性)といった切実な声もあり、ボーナス払いのリスク面を感じさせる。「ボーナス払いを選択して良かった理由」の裏側には、こんなデメリットも存在することは確認しておいたほうがいいかもしれない。

折からのコロナ禍で、業績が悪化した企業や、先行きが心配される業界に関するニュースを目にする機会も増えた。今回のアンケートでは思いのほか、住宅ローンのボーナス返済に関する悪影響の声が聞こえてこなかったのは幸いといえるだろう。

ただし、一般的にボーナス(賞与)は企業の業績見合いの性格があり、冬のボーナスの場合は当期の上半期の業績が反映されることが多い。今回のアンケートの実施時期が10月の半ばだったことを考えると、実際の支給額が明らかになるにはやや早いタイミングだったかもしれない。新型コロナウイルスの、ローン返済をはじめとする私たちの生活への影響は今後さらに拡大していく恐れがあるだろう。

この先、事態がどうなっていくのかは、まだまだ予断を許さない。だが、一日も早い段階での収束を心から祈りたい。

調査時期: 2020年10月13日~2020年10月14日
調査対象: マイナビニュース男女会員
調査数: 801人
調査方法: インターネットログイン式アンケート

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