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TCRジャパン第4戦オートポリス:サタデーは篠原が。サンデーはHIROBONが初の総合優勝を決める

2020年11月16日 16:41  AUTOSPORT web

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2020年TCRジャパン サタデーシリーズ 第4戦 オートポリス 1周目の様子
2020年TCRジャパンシリーズの第4戦が大分県のオートポリスにて行われ、11月14日(土)に行われたサタデーシリーズはAudi Team Hitotsuyamaの篠原拓朗が優勝。15日(日)に行われたサンデーシリーズはブロンズクラスに参戦するバースレーシングプロジェクト【BRP】のHIROBONが初の総合優勝を手にした。

 新型コロナウイルスの感染拡大の影響を受け、2カ月遅れの開幕となった2020年TCRジャパンシリーズ。第4戦オートポリスラウンドは、全11台で迎えることとなった。

■第4戦 サタデーシリーズ

 14日の9時5分から行われたサタデーシリーズの公式予選では、篠原拓朗(アウディRS3 LMS TCR)がポールポジションを獲得。2番手にはブロンズクラストップのHIROBON(クプラTCR)、3番手に塩谷烈州(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)がつけた。

 前戦岡山のポールシッターである松本武士(フォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR)は予選中に油圧トラブルに見舞われ4番手に沈んでしまった。

 14時5分、手元の計測で気温16度、快晴に恵まれたなか20分+1周の決勝はスタート。好スタートを決めたのは4番手の松本だった。2コーナーで塩谷をかわし、3番手に浮上する。

 さらに5番手スタートの下野璃央(ホンダ・シビック・タイプR・TCR)も塩谷をかわし4番手に浮上した。

 ポールポジションスタートの篠原、2番手のHIROBONはハイペースで3位以下とのギャップをじわじわと広げていく。

 今回コンペティションウエイトを60kg積んでいる松本の背後に下野が接近。5周目の1コーナーで松本にオーバーテイクを仕掛けた下野だったが、わずかにオーバーラン。その隙に塩谷が4番手を取り戻した。

 前戦岡山はマシントラブルで決勝の出走が叶わなかった塩谷だったが、その不完全燃焼を発散するかのように松本に積極的に仕掛ける。松本はウエイトが厳しいなか3番手を死守するべく2台はバトルを展開する。

 ファイナルラップとなった12周目、8番手を走行していた鈴木建自(アウディRS3 LMS TCR)と後方を走る梅本淳一(アルファロメオ・ジュリエッタTCR)が接触し、鈴木はコースオフ。自力でコースに復帰したが、ポジションを最後尾まで下げてしまうこととなった。

 圧倒的なペースでスタートから一度も他車の接近を許さなかった篠原がポール・トゥ・ウインを達成し、今季のサタデーシリーズ4連勝を遂げた。2番手にはブロンズクラストップのHIROBONが、そして最後まで目が離せない接近戦を展開した松本が3位を獲得。ブロンズクラス2位は塩谷、ブロンズクラス3位は下野が獲得している。

TCRジャパンシリーズ第4戦オートポリス サタデーシリーズ決勝結果
Pos.No.DriverTeamCarLaps121篠原拓朗Audi Team HitotsuyamaアウディRS3 LMS TCR12219HIROBONバースレーシングプロジェクト【BRP】クプラTCR12325松本武士VolkswagenRT with TEAM WAKAYAMAフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR12462塩谷烈州全薬工業 with TEAM G/MOTION’ホンダ・シビック・タイプR・TCR12534下野璃央Drago CORSEホンダ・シビック・タイプR・TCR12673大蔵峰樹M-PROTOTYPING Team STILE CORSEアルファロメオ・ジュリエッタTCR12745竹田直人若甦ドリームドライブ with KCMG ホンダ・シビック・タイプR・TCR12869梅本淳一55MOTO with J'S RACINGアルファロメオ・ジュリエッタTCR12955Mototino55MOTO with J'S RACINGアルファロメオ・ジュリエッタTCR121071大山正芳ダイワN通商 アキランド レーシングホンダ・シビック・タイプR・TCR121117鈴木建自バースレーシングプロジェクト【BRP】アウディRS3 LMS TCR12

*ファステストラップ:篠原拓朗(アウディRS3 LMS TCR) 1分57秒800(2/12)

■第4戦 サンデーシリーズ決勝

 14日の9時35分から行われたサンデーシリーズの公式予選では、篠原がポールポジションを獲得。2番手に松本、3番手にHIROBON、4番手に下野、5番手に塩谷が続いた。

 予選で8グリッドを獲得していた梅本のアルファロメオ・ジュリエッタTCRが、マシントラブルに見舞われ出走を取りやめることとなり、サンデーシリーズの決勝は全10台で争われることとなった。

 15日の9時35分、11月らしかぬ暖かさのなか、サンデーシリーズの第4戦決勝はスタート。4番グリッドスタートの下野と、3番グリッドスタートのHIROBONが好スタートを決めるが、篠原がホールショットを守り1コーナーを通過する。

 HIROBONは2番手スタートの松本とサイド・バイ・サイドで1コーナーを通過し、EKチェーンコーナーで松本をかわすと2番手に浮上した。その直後、5番グリッドスタートの塩谷が7コーナーで下野のインを刺し、4番手にポジションを上げた。

 ポールポジションスタートの篠原は今回も序盤から2番手HIROBONに対しギャップを広げにかかり、独走体制を築くべくハイペースで周回を重ねる。

 2番手HIROBONとのギャップが開いてしまった3番手松本の背後に塩谷、下野の2台のンダ・シビック・タイプR・TCRが接近。この3台によるポジション争いはチェッカーまで続いた。

 レースも残り3分となった9周目、それまでリードを築いていた篠原のマシンが制御系のトラブルでスローダウン。後続にも続々とかわされポジションを大きく落としてしまう。今シーズン圧倒的な強さをみせていた篠原は翌周ピットインし、完走扱いでレースを終えた。

 これでバースレーシングプロジェクト【BRP】のクプラTCRがトップでチェッカーを受け、HIROBONは自身初の総合優勝を獲得。クプラTCRにとってもTCRジャパンシリーズ初の総合優勝を記録することとなった。

 2位は塩谷からの猛追からポジションを守りきった松本が獲得。3位は塩谷が獲得している。

TCRジャパンシリーズ第4戦オートポリス サンデーシリーズ決勝結果
Pos.No.DriverTeamCarLaps119HIROBONバースレーシングプロジェクト【BRP】クプラTCR12225松本武士VolkswagenRT with TEAM WAKAYAMAフォルクスワーゲン・ゴルフGTI TCR12362塩谷烈州全薬工業 with TEAM G/MOTION’ホンダ・シビック・タイプR・TCR12434下野璃央Drago CORSEホンダ・シビック・タイプR・TCR12573大蔵峰樹M-PROTOTYPING Team STILE CORSEアルファロメオ・ジュリエッタTCR12645竹田直人若甦ドリームドライブ with KCMG ホンダ・シビック・タイプR・TCR12717鈴木建自バースレーシングプロジェクト【BRP】アウディRS3 LMS TCR12821篠原拓朗Audi Team HitotsuyamaアウディRS3 LMS TCR9955Mototino55MOTO with J'S RACINGアルファロメオ・ジュリエッタTCR969梅本淳一55MOTO with J'S RACINGアルファロメオ・ジュリエッタTCR出走せず71大山正芳ダイワN通商 アキランド レーシングホンダ・シビック・タイプR・TCR失格

*ファステストラップ:篠原拓朗(アウディRS3 LMS TCR) 1分56秒816(2/9)
*No.71はTCRジャパンシリーズTECHNICAL BRITTAINS-007 違反(地上最低高)により、失格とする。

 TCRジャパンシリーズ、次戦は三重県の鈴鹿サーキットで開催される。12月4日(金)に中止となった第1戦SUGOのサンデーシリーズ決勝の第替レースが実施され、12月5日(土)にサタデーシリーズ決勝、6日(日)にサンデーシリーズ決勝が開催される。