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F1 Topic:ハース離脱のグロージャン&マグヌッセンはインディカー転向を目指す。交渉開始の遅れが影響も

2020年11月14日 14:31  AUTOSPORT web

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2020年F1第14戦トルコGP ケビン・マグヌッセン&ロマン・グロージャン(ハース)
第12戦ポルトガルGP前に、所属するハースから2021年以降の契約を更新しないことを言い渡されたロマン・グロージャンとケビン・マグヌッセン。まだ2021年に関して確定していないシートはいくつか残っているが、そのほとんどが発表していないだけで、事実上確定している。そのため、グロージャンとマグヌッセンのふたりが今後もレースを続行するためには、F1以外のカテゴリーを検討する必要が出てきた。

 木曜日の会見で今後のレース活動について尋ねられたグロージャンは、インディカー・シリーズに参戦しているチームと交渉していることを明かした。

「インディカーが本当に素晴らしいチャンピオンシップであることはいまさら言うまでもない。どのチーム、ドライバーにも優勝や表彰台を獲得できるチャンスもあるというのはクールだ」

「オーバルに関しては知らないことも多いし、大ファンというわけじゃないけど、来季のカレンダーにはインディ500以外にそんなにたくさんあるわけじゃない。もっとたくさんあると思っていたけどね」

 ただし、グロージャンにとって、インディ転向は熟慮を要する決断となる。それはインディに参戦するためには、ヨーロッパにある自宅を離れてアメリカへ渡らなければならないからだ。そうなれば、妻マリオン・ジョリスと長男サイモン、長女サシャ、次女カミーユの3人の家族を連れていくか、あるいは離れ離れになるかの決断をしなければならない。子供たちの教育や新型コロナの状況を考えると、家族にとって決断は簡単ではない。

 チームメートのマグヌッセンは、グロージャンよりもインディカー転向に前向きだ。

「何度も言っているように、インディが来年のリストの上位にある。父(ヤン・マグヌッセン)が20年前にレースをしていた関係で、僕はアメリカで多くの時間を過ごしてきたから、アメリカは本当に好きな国だし、ずっとインディカーのファンだった。マシンがワンメイクに近いのもいい。ドライバーの力量が結果に大きく反映されると思うからね」

 ただし、グロージャンとは別の理由で、インディ転向には悲観的な見方をしている。

「交渉のスタートが少し遅れたために、すでに多くのシートが決定済だ。だから、来年の参戦は難しいと思う」

 グロージャン34歳、マグヌッセン28歳。引退するには、まだ若い。