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村上亮太の「ピリングス」が改名後初のショー開催、既製服を糸状に解体して手編みの意味を再考

2020年11月09日 18:22  Fashionsnap.com

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デザイナー村上亮太が手掛ける「ピリングス(pillings)」が11月9日、2021年春夏コレクションをランウェイ形式で発表した。「リョウタムラカミ(RYOTAMURAKAMI)」からブランド名を改名後初のファッションショーで、3331Arts Chiyoda内の体育館で開催された。 関連記事 手芸職人たちと日本でメゾンの形態を、リョウタムラカミが「ピリングス」に改名

 村上亮太は、母の村上千明とデザイナーデュオとして2015年春夏シーズンに「リョウタムラカミ」をスタート。2018年春夏コレクションから村上亮太が単独でデザインしており、今年11月1日にブランド名をピリングスに改名した。
 今シーズンは、2020年秋冬コレクションと同様にニットデザイナーの岡本啓子が率いるアトリエ「K’sK」と協業し、手編みのニットをメインにコレクションを構成した。古着のデニムやスウェット、チュールをハンドカットで糸状に分解し、編み直したアイテムをはじめ、ビーズを編み込んだセーターや多色の編みによるグラフィックアイテム、ニットの傘などを発表。緊急事態宣言の発令による外出自粛期間中にデザインを始めた村上は「ファッションが本当に必要なのか」を改めて考え直し、作る工程に想いを乗せる民族衣装からインスピレーションを得て、量産面で非効率とされるハンドメイドの意味を見つめ直した。
 アイテムは全てコレクションピースとなっており、ファッションショーではブランドの世界観やイメージを訴求することに注力。展示会ではコレクションピースをもとに、セミオーダーやオーダーメイドを受け付けるという。
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