米ソフトウェア開発会社のアトラシアンは10月、主要5か国のテレワーク状況に関する調査結果を発表した。調査は4~6月にアンケートやインタビュー形式などで実施し、アメリカ、ドイツ、日本、フランス、オーストラリアの有職者計5283人から回答を得た。
日本の結果を他国と比較すると、「テレワークの方が良い」(日本:15%)は主要5か国中で最も低かった。アメリカ(55%)、オーストラリア(52%)は過半数、ドイツ(49%)、フランス(37%)でも日本の2倍以上の人がテレワークを快適に感じていた。
「日本の賃貸アパートは肉体的にも心理的にも快適でない」
「チームワークの連携が上手くいっている」(日本:17%)で2割に届かない。オーストラリア(68%)、アメリカ(42%)、ドイツ(40%)の3か国と比べても著しく少なかった(編注:フランスは同様の調査項目なし)。
一方で「チームワークが悪化した」(日本:23%)については、オーストラリア(5%)、アメリカ(11%)、ドイツ(13%)を加えた4か国中で最も多い(同)。
「ワークライフバランスにより満足している」(日本:31%)は5か国の平均44%と比べて低い。最高はオーストラリア(70%)だった。
また、「自宅で効率的に仕事するのは困難」(日本:44%)と回答した人も5か国の平均27%と比べて高かった。オーストラリア(27%)、ドイツ(20%)はそれぞれ20%台にとどまっている。
だが、オーストラリア人の多くも「オフィスの同僚と一緒に働いていた頃より働く意欲がなくなった」(77%)と回答しており、テレワークに適合できないのは日本だけではないようだ。
また、同調査では比較的狭めに作られている日本のアパートにも言及。日本では「自宅の仕事環境が職場よりも悪い」と回答した人が45%もいたことに触れ、
「多くの日本の賃貸アパートは肉体的にも心理的にも(仕事をする場所として)快適でない」
などと結論付けていた。