NTTインディカー・シリーズに参戦するチップ・ガナッシ・レーシングは10月29日、2021年のドライバーラインアップを発表した。同日にアロー・マクラーレンSPに移籍したフェリックス・ローゼンクビストに代わり、2019年まで日本で活躍していたアレックス・パロウが加入することになった。
インディカー・シリーズのトップチームのひとつであるチップ・ガナッシは、2021年に向け6度の王者で、50回のウイナーであるスコット・ディクソン、マーカス・エリクソン、さらに7度のNASCARカップ王者のジミー・ジョンソンの参戦に加え、パロウの加入を発表した。
パロウは2017年に全日本F3選手権に参戦し印象的なスピードをみせると、2018年にはFIAヨーロピアンF3でランキング7位に。2019年にはふたたび日本に戻り、スーパーGT GT300クラスとスーパーフォーミュラを戦い、SFではランキング3位につけていた。
2019年からは、スーパーGTで加入していたチームゴウとともにインディカーに挑戦。表彰台を獲得するなど、ルーキーらしからぬ活躍をみせ、インディカーのトップチーム入りが実現することになった。
「僕のキャリアにとって、この一歩を踏み出すことがワクワクしているとか、興奮しているとか、そういった言葉では表せないくらいだよ。チップ・ガナッシでドライブすることは、まさに夢が実現したと言ってもいいね」とかつてからインディカーでの活躍を夢見ていたパロウは語った。
「ずっとこのチームのことはフォローしてきたけど、どんなドライバーでも加わりたいと思うようなチームだ。スコット(ディクソン)は今年素晴らしいシーズンを送ったし、チームメイトとしてはこれ以上ない存在だ。マーカス(エリクソン)とジミー(ジョンソン)とも一緒に仕事をして、チームに貢献し、多くの時間を過ごすことになるのが今から待ちきれないよ」
また、チップ・ガナッシ・レーシングのマネージングディレクターを務めるマイク・ハルは「我々は若いドライバーの成長を見るのが大好きだ。今年のインディカーはテストの時間も少なく、アレックスのようなドライバーにとっては非常に困難だったと思う。でもそんななか、彼は大きな仕事をした」と語った。
「チップ(ガナッシ)は才能を見極める目を持っており、アレックスはそれに叶うものがある。アレックスとともに素晴らしい冒険が待っているはずだ」
一方、チームに2019年まで参戦していたローゼンクビストは、同日にアロー・マクラーレンSPへの加入が発表されている。