もう11月に入る。今年もあっという間に終わりそうな気配だ。ほとんど引きこもってばかりだったので、大した思い出がない。
記事で何度かテーマにしているパチスロについても、あまり印象的なことがなかった。6号機のまったりと、真綿でじわじわ首を絞めるような仕様に苦しみながら勝ったり負けたりした記憶ばかり。今日の時点で4万近くの年間収支マイナス。もう取り返せないかもしれない。
さて、今日は凱旋の話をしたい。そう、11月中に全国各地から順次撤去されることになっている、『ミリオンゴッド 神々の凱旋』の話である。(文:松本ミゾレ)
5号機最後の119%機種も最後 ラストランで死にそうになってるお友達も多数
『凱旋』はミリオンゴッドシリーズとして2015年の春に導入された機種である。おなじみのGOD揃いも搭載されているし、リプレイ連からのチャンスゾーンや赤7揃いからのST式特化ゾーンも話題となった。
レバーの叩きどころの多い機種である。ホールでも固定の客はついていたが、今はそもそもこれまで『凱旋』に目もくれてなかった層も目をつけている。その理由は、間もなく5号機の高い射幸性を煽る機種である『凱旋』が撤去されるからだ。
設定6ならその機械割は119%オーバーになる。上手くいけば大体何万円かは勝てるという甘さが魅力であり、この魅力に比肩する出玉性能を持つ機種は、もう他にはほとんどなくなった。
パチスロユーザーは出玉の少ないマシンをわざわざ打つより、こういう台を打ちたがるもの。既に『凱旋』ぐらいしか打つ台がないと考えているユーザーが、今、撤去秒読みになった段階でしがみついているという節もある。
早い話、現状設置されている台がことごとく出ないので、打つなら『凱旋』しか選択肢がなくなっているのだ。しかし『凱旋』が設置されていたって、設定が高い『凱旋』があるとは限らない。なので、低設定だらけのホールに果敢に挑み、その店の『凱旋』で敗戦しちゃってる人もよく見かける。
ホールスタッフも感じる『凱旋』撤去後の危機
この話をするにあたって、パチンコホール側がどういう目線を『凱旋』に向けているのかってことにも触れておきたい。ちょうど2ちゃんねるに「パチ屋店員だけど11月に凱旋撤去で本当に終わると思う」というスレッドが立っていた。
このスレッドを立てた人物はパチンコ店の店員を自称しているが、凱旋が11月に撤去となるといよいよヤバいと感じている様子。そのうえで「転職先もないしヤバすぎる」とわが身の行く末まで案じている始末なのだ。
現場のスタッフは日々店内を動き回っているので、お客の入りにも敏感。下手するとオーナーよりもよっぽど現状認識ができている場合もある。そのスタッフが「このままだとヤバい」って思うというのは深刻だ。
しかもこのコロナ禍の中では、パチンコホールに見切りをつけたくても転職先を選ぶのも一苦労。タイミングが色々と悪い。
ただ、個人的に言わせてもらうならば、今の段階で「もうこれしか打つものがない」と言って『凱旋』を打ってる人って、それよりも前には、もっと別の台に熱中していたヘビーユーザーである。
その熱中していた台も次々に撤去され、現状仕方なく『凱旋』を打っているってだけの人は多い。なのでもしも『凱旋』が撤去されても、そこまでユーザーは減らないんじゃないか? って思う部分があるのだ。
だって未だにパチンコホールに出向いてる人たちって、もはや生粋の中毒者ぐらいしかいないのだ。タバコを吸いながらの遊技も禁止になり、高射幸性の台も撤去され、そういう中でもはや設定を入れるメリットもない、あとは撤去するだけの『凱旋』を貪欲に狙う。
そういう人がお目当ての台がなくなったぐらいで「もう卒業するよ」とはならないとしか思えないんだよね。僕としては「年々遊技人口は減る傾向にあるけど、そこに『凱旋』の影響ってそんなにないのでは」と考えている。
僕の友人が、先ごろ『凱旋』に関するコラムを書いていた。大雑把に言えば撤去前に思い出作りとして『凱旋』を打ち込む、という趣旨の話なんだけども、その文末では11月中に撤去されることになっている『凱旋』が、大阪ではなんと2021年1月4日まで遊べるという告知が既になされているという情報を、そのスクショつきで紹介している。
大阪は少し前にも似たようなことをして反感を買っていた記憶がある。土地柄、ちょっとややこしい事情めいたものはあるのかもしれないけど、なんか不公平だよね。
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