2020年F1第12戦ポルトガルGP金曜日のFIA会見の第1部には、アルファタウリ・ホンダのフランツ・トスト代表も出席していた。
第12戦ポルトガルGPが開幕する前の週、アルファタウリ・ホンダは、育成ドライバーである角田裕毅がファクトリーを訪れてF1のシート合わせを行い、イモラ・サーキットで開催されるエミリア・ロマーニャGPの後、11月4日には同地で実車での走行テストを行うことを明らかにしていた。そのテストは300kmというマイレージを消化するためのテストで、角田は2年落ちの2018年のトロロッソ・ホンダのマシンに乗ることが決定している。
300kmというマイレージは、スーパーライセンスを保持していない者が、F1グランプリの金曜日にF1マシンを走行させるために必要な距離。つまり、角田がエミリア・ロマーニャGP後のどこかで、金曜日にF1マシンを走行させる可能性を示唆している。
この件を尋ねられたトスト代表は、こう回答した。
「まず、我々は来年のドライバーラインアップをまだ決定していない。ユウキに関しては、先週彼がファクトリーを訪れ、イモラでのレース後にわれわれが予定している300kmのテストを行うためにシート合わせをした」
「まだ決定はしていないが、彼はおそらく金曜日のフリー走行1回目を一度は走ることになるだろう。その後、彼にはバーレーンでの(FIA-F2選手権の)2レースが残っていて、その結果を待つこととなる。なぜなら、その結果次第でスーパーライセンスが決まるからだ」
「その後は、アブダビGP後に予定されている若手ドライバーテストに参加してもらう。レッドブルが2021年のアルファタウリのドライバーラインアップを決めるのは、その後になる」
エミリア・ロマーニャGPの後に行われるグランプリはトルコGP。トスト代表は「金曜日のフリー走行1回目を一度走ることになるだろう。その後、彼にはバーレーンでの(F2選手権の)2レースが残っている」と語っていることを考えると、トルコGPのフリー走行1回目に角田が走る可能性が高い。
ただし、「まだ決定はしていない」とも言っているので、場合によってはバーレーンGP、あるいはアブダビGPの可能性もある。ただひとつ言えることは、今シーズン中に金曜日のフリー走行1回目で角田がアルファタウリのマシンを走らせるというプランがポルトガルGPで明らかになったということだ。