フルタイムから勤務時間を短くする「時短勤務制度」。出産や子育てから復帰した人や、家庭の事情で長時間働くことが難しい人にとって、時短勤務は柔軟な働き方ができる。
働き方改革の推進でさまざまな働き方が選べるようになってきたが、実際に時短勤務が可能な企業で働く人々は、制度をどのように感じているのだろうか。企業口コミサイト「キャリコネ」に寄せられた口コミを見てみよう。(文:コティマム)
「時短勤務中は残業や休日出勤も免除された」
「女性ばかりの職場なのですが、サバサバしている体育会系が多いのでやりやすかったです。育児休暇や復帰の制度もしっかりしていました。時短勤務制度などもあり、働くママの味方な会社だと思います」(フロアスタッフ/30代前半/女性/正社員/年収300万円)
「時短勤務制度を利用していた為、残業や休日出勤は免除されていた。周りはいい方が多かったので、内心は不満に思う事もあったと思うけれど、直接的にも間接的にも、時短勤務について何か言われる事はなかった」(教師・インストラクター/40代前半/女性/正社員/年収400万円)
「産前産後休暇や育児休暇を取得して、職場復帰をされる方が非常に多い。また復帰後も時短勤務ができ、子どもに関わる急な有給も取得することに理解がある。女性が安心して長く働く場所としてはとても良い環境だと思う」(事務管理/20代前半/女性/正社員/年収300万円)
時短勤務制度を利用しやすいという企業の声が多く見られた。特に女性が多い職場では、産前産後休暇や育児休暇も含めて、「休みやすく復帰しやすい」という労働環境を整備している企業が多い印象だ。復帰後に時短勤務を利用することで、子育てや家庭の用事にも対応でき、退職することなく仕事を続けることができる。
また、時短勤務取得に理解のある仲間が多いというのも重要だ。企業や部署内で「利用しやすい雰囲気」が広がれば、フルタイムより早く帰宅することに罪悪感を持つことなく、堂々と利用できる。
「男性は一切許容されないため、両立はほぼ無理」
時短勤務制度が整っていても、利用しずらい空気を感じている人もいる。
「時短勤務の制度はあって利用している女性社員はいたが、実際同じ部門の人や他の正社員への皺寄せが多く、あまりいい風通しではないと感じた。人によっては理解はあると思うが、将来的に長く勤めるならオススメはできないと思った」(店舗スタッフ関連職/20代前半/女性/正社員/年収400万円)
「産休、育休や時短勤務はあり、女性は休みを取りやすいので、割と対応はできると思います。ただし、男性はそれらを一切許容されないため、両立はほぼ無理です」(教師・インストラクター/30代前半/男性/正社員/年収300万円)
時短勤務を利用できても同僚に気を遣うような雰囲気では、利用をやめたり躊躇ってしまう人もいるだろう。制度に対する通常勤務者の理解が必要だが、そのためには通常勤務者の負担も解消する必要がある。
時短勤務者がいる場合にどのようなフォローが必要か、それをどのように分担するか。増えた負担分をきちんと報酬で支払うなど、通常勤務者へのケアも考える必要がある。
また「女性だけ」といった、一部の人だけが制度を利用できる状態では、不公平から不満も生まれるだろう。社員全員がさまざまな理由で利用しやすく、サポートしやすい労働環境を整えていく必要がある。
【参照元:キャリコネ】」