ルノーF1のダニエル・リカルドは、今シーズンのルノーの進歩の多くは2020年型マシン『R.S.20』のパフォーマンスの一貫性によるものだと考えており、マシンはもはや運任せのものではなくなったと語っている。
10月11日に開催された2020年F1第11戦アイフェルGPにおけるリカルドの3位表彰台獲得は、2016年にルノーがワークスチームとしてF1に復帰して以来、初のトップ3フィニッシュとなった。
しかし、今シーズンの安定した成績によってルノーは、コンストラクターズ選手権3位の座をレーシングポイントおよびマクラーレンとともに競っている。この3チームの間にはわずか6ポイントしか差がない。
リカルドは、F1の中団グループトップの座を熾烈な戦いの終わりに奪うことができるとして、新たにR.S.20が発揮している一貫性とペースに期待を寄せている。
「昨年と比べると、今年の初めからまるで新しいマシンになったようだ。マシンがとても良くなったという意味でね」とリカルドは語った。
「マシンのリヤには多くのダウンフォースが生まれるようになった。だからドライバーは、スロットルを開けてコーナーを立ち上がるときに自信が持てる」
2021年シーズンからマクラーレンに移籍することになった通算7度のグランプリ優勝経験を持つリカルドは、今年序盤の第4戦イギリスGPで導入されたアップデートが、ルノーの一貫性の向上に決定的な影響を与えたと考えている。
「シルバーストンあたりでいくつかのアップデートがあったと思うけれど、それによってマシンのセットアップがもう少し簡単になったように感じた。そこから運任せではなくなったんだ」
「昨年の僕たちは、時々すごく速くなるか、トップ10圏外にいるかのどちらかだったと感じていた。今はそのスイートスポットに落ち着いていることができていると思うし、明らかにパフォーマンスが上がっていると思う」
「ダウンフォースの少ないサーキットでも、ダウンフォースの高いサーキットでも、それが証明されているんだ。だから、これは優れたパッケージだと思うし、シーズンの残りに向けて自信を持って臨めるはずだよ」
ルノーのスポーツディレクターを務めるアラン・パーメインは、R.S.20がハイダウンフォースのサーキットで紛れもない進歩を遂げていることを認めた。
「このようなダウンフォースレベルの高いコースは、バルセロナとハンガリーの2コースだった。そして我々は、そのどちらでもあまりうまくいかなかった」とパーメインは語った。
「そのため、ニュルブルクリンクに来ることに少し不安があったが、我々がそれらのサーキットでの経験から、マシンに対して加えた改良がうまくいったことをとても嬉しく思う。より高いダウンフォースレベルも実現できた」
「正直なところ、今はどのサーキットに行っても怖くないと思っている。スパ・フランコルシャン以降、一連のすべてのレースで多くのポイントを獲得している」
「ここに来る前に誰かが言っていたんだけど、ここ4~5戦のポイント獲得数で、ルノーはメルセデスに次ぐ2位だったんだ。だから確実に我々は勢いに乗っている」