「Go Toイート」を悪用した「トリキの錬金術」が話題になったばかりだが、さらに荒っぽい手口を使った不正も起きているようだ。
都内の居酒屋「名酒センター」が10月15日に投稿した連続ツイートがネット上で注目を集めた。それによると、オンライン予約サイト「食べログ」を通して予約した客が、予約通りの人数で来店せずに「送客手数料分を支払うから10人で予約したことにしてくれ」と不正を持ち掛けてきたという。
同店は、不正に加担したくないという思いから、提案を断った。すると、客は「口コミ悪く書くから」と脅迫まがいの台詞を吐き捨て、500円のタコブツの代金だけを支払って食べずに帰ったという。
客は「昨日も一昨日も警察来た」と言っていた
だが、事態はまだ続く。同じ日にまた食べログ経由で予約があり、今度は人数を変えて来店。店側は"営業妨害"と判断し、今後は来店してほしくない旨を伝えたところ、その場に居座り、帰る素振りを見せなかった。最終的に警察を呼んだことで、その場は収まったという。
その迷惑な客は「昨日も一昨日も警察来た」と発言していたといい、他の店でも同じようなことをやっているようだ。
同店の直後のツイートで
「飲食店の方々、注意してください。Go Toイート、こちらとしては失われた期間を取り戻すため、藁をもすがる思いで参加しましたが、いろんな人がでてきますね。ただただ悲しいです」
と注意を呼び掛けた。同店は新型コロナウイルスの感染流行を受け、浜松町店を11月に閉店することを発表していた。
一連の連続ツイートには「毅然とした態度素晴らしいと思う」「変な方もいますが、負けないでください」と店側の対応を称賛したり、応援したりするリプライが相次いだ。
「Go To イート」をめぐっては、焼き鳥チェーン「鳥貴族」で席だけを予約し、政府発行の無料クーポンの最少額(ディナーは1000円分)を大きく下回る金額の料理1品のみを注文。その後、ポイントの差額を懐に入れる「トリキの錬金術」が話題になったばかりだ。
今回のケースはあからさま不正の持ち掛けだが、突貫工事で進めたキャンペーンだけに抜け穴が多いのは否めない。店側も、今後については「なにかしらの対策をしようと思っています」と投稿していた。