元F1ドライバーで、現在『Sky F1』の解説を務めるマーティン・ブランドルは、第11戦アイフェルGPでのアレクサンダー・アルボン(レッドブル・ホンダ)のまとまりのないパフォーマンスに“驚いた”と語り、アルボンの自信はチームメイトのマックス・フェルスタッペンに崩されたと主張している。
アルボンは、決勝レースの23周目にラジエーターに穴が開いたためリタイアした。しかしそれまでのアルボンのパフォーマンスはまとまりのないもので、序盤のピットストップではタイヤをロックさせたり、アルファタウリ・ホンダのダニール・クビアトに接触して5秒のタイムペナルティを科された。
序盤のピットストップ後にプッシュしていたアルボンだが、ピエール・ガスリーの抵抗にあった。アルボンはガスリーの当たりの強さについて思わず不満を漏らしたが、フェルスタッペンはその不満に驚かされた。
「彼はこのことを予想しておくべきだ」とフェルスタッペンは日曜日のレース後に語った。
「アレックスはチーム内でのピエールのポジションを奪ったのだから、彼が強く出てくるのは当たり前のことだ」
ブランドルにとって、アルボンのムジェロでの表彰台獲得は今では遠い記憶になってしまっているという。
「マックスの素晴らしさが、チームメイトのアレクサンダー・アルボンの自信を崩している。彼にはショックを受けた。それ以外に言葉がない」とブランドルは、レース後の『Sky F1』のコラムで述べた。
「ブレーキをロックさせ、タイヤにフラットスポットを作り、アルファタウリのダニール・クビアトを完全に追い越していないのにもかかわらず、レーシングラインに戻ろうとした。ペナルティポイントが彼のライセンスに科され、レース中にはタイムペナルティを受けた」
「無線ではアルファタウリ勢の当たりが激しいと不満を言った。そしてどうやら冷却水の漏れによって、彼のマシンはリタイアした」
「はるかに後退しており、ムジェロの表彰台で勝ち取った彼の信頼は大きく損なわれた」
レッドブルのチーム代表であるクリスチャン・ホーナーは、アルボンが最近不調にあるものの、彼をサポートしていくことを繰り返し語った。しかしブランドルは、アルボンはリセットする必要があると考えている。
「F3で何度か(アイルトン)セナと対戦した時、そしてF1で(ミハエル)シューマッハーと対戦した時、私は自分が穴の中にいると感じた」とブランドルは語った。
「その後、失う物は何もなく、不調は終わったのだと思うようにした。私は穴の底から立ち直り、自然な才能と経験を憂うことなく流れ出すようにした。そして彼らに勝ち始めた」
「それがアレックスにできるものならやる必要のあることだ」