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ワークマンが「#ワークマン女子」で女性の集客強化 10年後に400店舗体制を目指す

2020年10月14日 20:52  Fashionsnap.com

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「#ワークマン女子」コレットマーレ店の入り口 Image by: FASHIONSNAP.COM
ワークマンが、新業態「#ワークマン女子」の旗艦店となるコレットマーレ店の内部を公開した。同社の主力商品である作業服を扱わない初の「女性客主体」の業態と位置付け、メルヘン調に仕上げたピンク色のブランコや、シューズが写真映えする内装をあしらうなどフォトスポットを数ヶ所に設置。女性社員が考案したというオリジナルキャラクター「わくこちゃん」のぬいぐるみも製作し、"インスタ世代"の若年層の女性客確保を狙う。


 桜木町駅前のコレットマーレ5階フロアに出店した新店舗の売場面積は452平方メートル。同社がこれまで出店してきたショッピングモール店の1.5~2倍にあたり、他業態の路面店を含めて最大級の規模となる。売場構成比はウィメンズ4割、ユニセックス2割、メンズ4割。ウィメンズの売り場の構成比率は従来のショッピングモール店の3倍以上に拡大した。フォトスポットのブランコを店舗入り口に設置しつつ、ウィメンズの売り場を入り口手前に配置し、メンズの売り場は奥に設けることで女性が入りやすい空間に仕上げたという。
 コレットマーレ店ではフォトスポットに加えて、アンバサダーとの共同開発商品を集積したコーナーでポップのQRコードからアンバサダーがSNSなどに投稿した製品紹介を確認できるようにするなど、リアル店舗とSNSの世界をつなげた施策「Connected Store」を打ち出す。フォトスポットは当初男性社員のみで企画を練ったが女性社員から不評を買ったといい、女性アンバサダーのアドバイスを参考にしながら女性社員がすべて考案した。
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 オープン時は264アイテム、2363SKU(商品管理の最小単位)を用意し、レインウェアやブーツといった秋冬向け商品も充実させた。土屋哲雄専務取締役によると、売場面積に対して陳列アイテム数が少ないため、今後2~3年かけて拡充していく方針だという。なお、男性客向けの製品も扱っていることが認知されるまではチラシなどで「#ワークマン女子 with 男子」の店名も活用していく。オープン日は10月16日。
 #ワークマン女子の業態は当初、実験店舗としての出店を予定していたが、大きな反響があったことから全国展開を決定し、コレットマーレ店を旗艦店に切り替えたという。初年度の売上目標は女性向け55%、男性向け45%の構成で計4億5000万円。2店舗目の出店は来春を予定し、10年後に400店舗体制、最終的には1000店舗体制を目指す。当面はモール出店をメインとするが、モール店は30店舗程度とし、メインは路面店になるという。モール店についてはフランチャイズのほか直営展開も予定している。百貨店や都心のファッションビルは賃料の関係で現時点で出店は考えていないという。
 土屋専務は女性向けの低価格の機能性ウェアの市場では競合はいないとし、事業が好調に推移した場合は一般向けの高機能ウェアをメインに扱う「ワークマンプラス(WORKMAN Plus+)」を#ワークマン女子に切り替える可能性を示唆する。一方で、奏功しない場合は#ワークマン女子の業態は撤退しワークマンプラスに変換するなど、業態については柔軟に対応していく考えを明かした。
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■#ワークマン女子 コレットマーレ店オープン日:2020年10月16日(金)住所:神奈川県横浜市中区桜木町1-1-7 コレットマーレ5階