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NCT DREAM、若き7人の成熟していく才能 NCTシステムの未知なる可能性の象徴に

2020年10月11日 10:01  リアルサウンド

リアルサウンド

『The First』

 NCTの超大型プロジェクト“NCT 2020”の始動で盛り上がる中、10月15日よりCS放送 『Mnet』&韓国エンタメ動画配信サービス 『Mnet Smart』にて、新番組『NCT WORLD 2.0』を日韓同時放送することが発表された。マルチバース(多数の宇宙)をコンセプトとした単独リアリティ番組で、全8回を予定しているという。


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 予告動画では23名のメンバーが、ネオンで彩られたボックスの中に座っている様子が確認できる。様々なミッションに取り組むようで、笑ったり叫んだりと実ににぎやかだ。きっと、その盛り上がりの中で、ひときわ輝くのではと期待してしまうのがNCT DREAMのメンバーだ。


 人数に制限を持たず、多国籍なメンバーで活動している流動的なNCTシステムにおいて、NCT DREAMは「10代限定」という大きな特徴を持って誕生したユニット。2016年のデビュー当時は全員が学生。平均年齢は15.6歳と圧倒的な若さで注目を集めた。


 その若さを武器に、彼らはカラフルでポップな世界観をナチュラルに体現していく。例えばデビューシングル「Chewing Gum」のMVでは夜な夜な学生寮と見られる部屋から、懐中電灯を片手にパジャマ姿で逃げ出すシーンが描かれる。そんなドキドキワクワクする夜は、大人に監視される学生ならではの感覚だ。


 また、学校の先生を好きになってしまう、なんていうコンセプトのMVの「My First and Last」も、10代だからこそ輝く楽曲。学生服の衣装に、体育館で踊る……その組み合わせ自体が青春の香りでいっぱいだ。


 さらに「We Go Up」では、ぜひプラクティスビデオを見てほしい。デビュー当時に比べると、グッと大人びた彼らが驚くほどに軽やかな身のこなしを見せてくれる。大人っぽくなったといっても、今後さらに成熟していく若き才能に心がはずんでしまう。


 一方で、メンバーでゲームをすれば、同じクラスの男子たちがわちゃわちゃしているような親近感を持つことができるのも、ファンを喜ばせる一面だ。ステージに立てば、年齢を感じさせないハイクオリティなパフォーマンスを見せるのに、バラエティとなれば年相応のキュートさで魅了する。「20歳を超えたら卒業する」そんな期間限定である切なさも、彼らから目が離せない理由でもあった。


 しかし、2020年4月に大きな変化が起こる。ロンジュン、ジェノ、ヘチャン、ジェミン、チョンロ、チソンと、2018年に卒業したマークを含めた7人で再編成され、同時に卒業制度もなくなることに。これまで10代だからこそ描けた世界観の先、つまりは大人の男性へと成長していく様子をじっくり見守っていくことができる。今後が、ますます楽しみなユニットになった。


 メインラッパーのマークは、NCT U、NCT 127にも参加しているエース的存在。また「K-POP界のアベンジャーズ」との異名を持つSuperMのメンバーとしても活躍しており、まさに努力の人。今後もNCTを牽引していってくれるに違いない。


 また、メインボーカルのロンジュンとチョンロは高い歌唱力を。ボーカル、ラップ、ダンスをバランスよく披露するジェノとチソンは、子役出身という経歴からもその表現力に期待が高まる。また、ムードメーカーであるヘチャンは、マイケル・ジャクソンをリスペクトするリードダンサー。そしてスケートを得意とする強い体幹で低音ラップを披露するジェミンと、それぞれが優れた個性を持つ。


 自ら作り上げた「10代限定」という枠組みさえも、必要に応じて取っ払っていくNCTシステムの流動性。その未知なる可能性の象徴とも言えるのが、NCT DREAMの成長なのかもしれない。彼らが、どんなスターになっていくのか。NCT DREAMのリアリティショーからますます目が離せない。(佐藤結衣)