お金は無いよりあったほうがいい。だが、少し増えたくらいでは幸福度は変わらないどころか「別の悩みが増える」という人もいる。キャリコネニュースが 9月26日に配信した、「東京都20代女性『年収1000万円ぐらいないと、本当に満足な幸せって手には入らない気がする』」という記事が、ネット上で話題となった。
ガールズちゃんねるではトピックが立ち、とりわけタイトルの言葉が注目を集めた。記事の女性は、東京都足立区在住の20代で、金融・保険系の会社で年収500万円を得ている。かつては年収400万円で満足していた時期もあったが、いずれは結婚して子育てでお金を稼げない時期のことなども考え、「頑張って年収を500万円に上げた」とのこと。 しかし、女性が現在の年収になると同時に、同居する母がほとんど働かなくなったことも明かしている。(文:okei)
「本当の幸せは年収1000万じゃ都内では無理な気が」という声多数
国税庁の民間給与実態統計調査(2019年)によると、女性25~29歳の平均年間給与は328万円。女性全体の平均は296万円なので、年収500万円はよく稼いでいるほうと言えるだろう。
トピック内にはさまざまな意見が寄せられたが、“働かない母親”のこともあってか、女性に対する同情や共感は多い。
「都内じゃ実際そうだよね」
「一人で1000万ならリッチだけど家族いるとそうでもないんだなと最近実感した……」
「『500万あれば十分だろ!!』って思ったけど、母よ……毒親よね」
独身でそれだけ稼いでいても、親を養って都内在住なら余裕があるとは言えないのも頷けるという意見が大勢を占めていた。「本当の幸せは年収1000万じゃ都内では無理な気が」という声もあるように、世帯年収1000万円は税金が高く補助金の対象外になるため、「700~1000万で生活はほとんど変わらない」「まったく普通の暮らし」と明かす人も散見された。
母親については、「年収とかの問題ではなく母親との問題が……。まずはそこを何とかしなきゃ結婚も厳しくないかな?」という指摘もある。子どもが成長すれば母親は歳をとるため、娘が世帯年収ぶんを稼げれば働かなくなる人もいるだろう。しかし将来のために貯蓄したいという娘に依存するには、都内で世帯年収500万円ではまだ早いのかもしれない。
幸せの形は人それぞれ「地方住みのほうが幸せだった」という人も
一方で、「こういう人は1000万になってもまだ足りないよ」「金金言って心が貧しいうちは幸せは永遠に来ない」という厳しい指摘もある。確かに、あれもこれもと欲張ればお金はいくらあっても足りない。
コメントの中には、年収1000万円の独身だが、田舎にいたときのほうが幸せだったと綴る人もいた。「田舎にいたときは全く不安なく、やりたいことをやり欲しいものを全部買っていた」というが、東京本社に転勤になり都内に住んでからは生活が苦しいという。
「田舎では5000円のホテルランチが一番贅沢だったけど、東京のホテルランチは5000円じゃ足りないし同僚もみんな着飾っていてお洋服代もかかる」
「唯一持っているハイブランドのアクセサリー1つでも充分満足していたのに、東京の同僚はいくつもハイブラのアクセサリーやバッグを持っている」と明かした上で、
「私は田舎に帰りたい」「田舎で広い部屋に住んでジャージで暮らしてる方が幸せだった」
と綴っている。このほかにも、25歳まで都内在住で「お金持ちと結婚したいとばかり考えてた」という人が、地元に転職してからは「何をそんなにお金お金って考えてたんだろうって不思議に思うようになってた」と書いていた。
だから地方のほうがいいという単純な話でもないのだが、幸せの形は人それぞれ。テレワークでも仕事ができると気づいた会社員が、地方に住居を求める動きがあるのも分かる気がした。