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WRC:第6戦イタリアのシェイクダウンはタナクとエバンスが最速。ロバンペラは横転

2020年10月09日 11:31  AUTOSPORT web

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横転したカッレ・ロバンペラのトヨタ・ヤリスWRC。1本目の走行を終えた直後のアクシデントだった。
WRC世界ラリー選手権は10月8日、イタリア・サルディニア島で第6戦イタリアが開幕。同日シェイクダウンが行われ、オット・タナク(ヒュンダイi20クーペWRC)と選手権リーダーのエルフィン・エバンス(トヨタ・ヤリスWRC)が同タイムでトップを分け合った。

 シーズン残り2戦となり、タイトルを争うなかで重要な1戦となるラリー・イタリア・サルディニア。その戦いに向けた最終チェックの場となるシェイクダウンが全長3.79kmのグラベル(未舗装路)ステージで行われた。
 
 道幅が狭くテクニカルなトラックで速さをみせたのは、WRC連覇を狙うタナクだった。今季ヒュンダイに移籍したエストニア人は2本目のランで全体トップに躍り出ると、3度目の走行でさらにタイムを伸ばし、2分13秒6というタイムをマークしてみせる。
 
 これに対して、前戦トルコでシーズン2勝目を飾り選手権リーダーとしてイタリアに乗り込んできたエバンスは、3度の走行での自己ベストは3分15秒6と振るわず。しかし、4度目に2分13秒6を記録。タナクと同タイムをマークしてタイミングシートの2列目に食い込んだ。

 明日のデイ1では出走順が1番となるエバンスは走行後、「今回はタフなラリーになるだろう。シェイクダウンのステージはルーズな路面でグリップレベルがかなり低かったが、全体的なフィーリングは問題ない」と語った。

 タナク、エバンスに続く3番手にはセバスチャン・オジエ(トヨタ・ヤリスWRC)が0.8秒差で続き、前年ウイナーのダニ・ソルド(ヒュンダイi20クーペWRC)が2分14秒7で4番手につけている。
 
 ヒュンダイのピエール・ルイ・ルーベ、ティエリー・ヌービルが5、6番手。7番手以降はエサペッカ・ラッピ(フォード・フィエスタWRC)とガス・グリーンスミス(フォード・フィエスタWRC)が続き、10番手のテーム・スニネン(フォード・フィエスタWRC)の直前にトヨタ育成の勝田貴元(トヨタ・ヤリスWRC)が、2分16秒1というタイムで9番手に食い込んでいる。

 総合11番手となったカッレ・ロバンペラ(トヨタ・ヤリスWRC)は、1走目で当時の全体ベストとなる2分18秒5を記録した。しかし、フィニッシュゲートを超えた直後にコースオフ。クルーは両面とも無事だったがマシンは横転し、この日の走行を終えせざるを得なくなった。
 
 20歳のロバンペラはWRC.comに対し、「走りは良かったし、マシンのフィーリングも良かった。しかし、フィニッシュラインの通過直後にミスを犯した」と述べた。

「実際、僕のメモは少し間違っていて、もう少し早くブレーキを掛け始める必要があった。幸いクルマは大丈夫そうだ。明日からのラリーがうまくいくことを願っているよ」

■ピレリのタイヤ開発車&シェイクダウン結果

 TOYOTA GAZOO Racing WRTのスポークスマンによれば、ロバンペラのマシンのダメージは軽度であり、ひと晩で修理され9日のデイ1には出走できるという。

 このシェイクダウンでは、2021年からタイヤサプライヤーを務めるピレリタイヤの新型ラリータイヤを装着したシトロエンC3 WRCがステージに登場した。

 ステアリングを握ったアンドレアス・ミケルセンは「ピレリタイヤを紹介し、楽しむためにここにいる」と語り、「日曜日にはペター(・ソルベルグ)のコドライバーにもチャレンジする。それは非常に興味深いことだ!」と続けた。
 
 WRC第6戦イタリアの競技初日、デイ1はSS1~6の合計6ステージで争われる。6本のSSの合計距離は86.25kmだ。

■2020年WRC第6戦イタリア シェイクダウン結果
Pos.No.DriverMachineTime18O.タナクヒュンダイi20クーペWRC2'13.6233E.エバンストヨタ・ヤリスWRC2'13.6317S.オジエトヨタ・ヤリスWRC2'14.446D.ソルドヒュンダイi20クーペWRC2'14.757P-L.ルーベヒュンダイi20クーペWRC2'14.9611T.ヌービルヒュンダイi20クーペWRC2'15.274E.ラッピフォード・フィエスタWRC2'15.3844G.グリーンスミスフォード・フィエスタWRC2'15.4918勝田貴元トヨタ・ヤリスWRC2'16.1103T.スニネンフォード・フィエスタWRC2'16.21169K.ロバンペラトヨタ・ヤリスWRC2'18.5
※リザルトは編集部集計