F1チャンピオンチームであるメルセデスは、2020年F1第11戦アイフェルGPを前に、新型コロナウイルス感染症の検査でチームメンバーのひとりに陽性反応が出たことを明らかにした。
10月8日午後、メルセデスが行った発表では、その人物が誰なのかを明かしていないが、ドライバーであるルイス・ハミルトンあるいはバルテリ・ボッタスではないことは分かっている。
「ひとりのチームメンバーに関して検査で陽性という結果が出たことを確認する」とメルセデスは発表した。
「我々はこの問題に対処してきた。現在も、FIAのプロトコルに従って対処を行い、FIAと緊密に連携して動いている。これ以上の詳細な情報を提供しないことをご理解いただきたい」
F1の安全プロトコルでは、サーキットを訪れるF1関係者全員が定期的に検査を受けなければならず、陽性反応が出た場合は速やかにその人物を隔離すること、サーキットの現場では厳格なソーシャルディスタンスのルールに従って行動すること等が定められている。
F1は、9月25日から10月1日の間にCOVID-19の検査が1822回行われ、10人に陽性反応が出たと発表している。
チームメンバーに感染者が出たことについてハミルトンが「もちろん心配な出来事だ」とコメントしたと、ロイターが伝えている。ハミルトンは今週末のレースで優勝すれば、ミハエル・シューマッハーが持つ史上最多優勝回数91勝に並ぶことになる。
「世界中の人たちが、こういった状況が消え去ったわけではないことを意識し続けることが重要だ。この問題は依然として存在しているんだ。僕らはプロトコルに従い、マスクをつけ、手を清潔に保ち、人との距離をとって行動する必要がある」
「今週末がどうなるのかは分からない。チームには優秀なスタッフが大勢いて、誰かひとりの人間だけで成立しているわけではない。動揺することなく作業を続けるために、皆が努力する必要があるだろう」
ボッタスは、今後も感染を避けるためにできる限りの努力を行っていくしかないと語った。
「ドライバーとしては、絶対に感染したくない。感染した場合、少なくとも1戦、場合によるともっと多くのレースを欠場しなければならなくなる。すでにその前例はある」
イギリスGP前にレーシングポイントのセルジオ・ペレスがCOVID-19に感染していることが明らかになり、彼は2戦にわたり欠場を強いられた。
「(COVID-19は)とても感染力が強いから、運に左右される部分もあるだろう。僕らは感染しないようにできる限りの努力をしている。チームの対応を完全に信頼している」