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寿美菜子、イギリスの海で大はしゃぎ! 29歳の誕生日を海外で過ごす思いも告白【寿美菜子のAnother Wonderland in the UK第6回】

2020年10月02日 19:03  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

寿美菜子、イギリスの海で大はしゃぎ! 29歳の誕生日を海外で過ごす思いも告白【寿美菜子のAnother Wonderland in the UK第6回】
現在イギリスで生活中の声優・寿美菜子さんが、イギリスでどんな日常を送っているのか、寿さんの言葉でリアルに伝えていくインタビュー連載「寿美菜子のAnother Wonderland in the UK」。

前回は、寿さんが自ら撮った写真とともにイギリス生活を回顧。本場イギリスで体験したアフタヌーンティーの思い出や、ホストマザーと一緒に行った「ハム・ハウス」の風景。
さらに、イギリスで落ち込んだ時に寿さんを「元気づけてくれた人」について、たっぷりと語っていただきました。

今回も前回同様に寿さんが自ら撮った写真とともにイギリス生活を振り返りつつ、29歳を間近に控えた今、イギリスで迎える誕生日についてどのような思いを抱いているのかお聞きしました。
(※インタビューは寿さんの誕生日である9月17日以前に行いました)
【取材・文=米田果織】

■「とりあえずやってみる」という第一歩を踏み出す機会が増えた1か月
――ブログにも書いていましたが、また髪を切ったのですね!

寿:はい! 前回は日本人の友達に切ってもらったのですが、今回はイギリスの美容院に行って、思い切ってカラーにも挑戦してみました。


寿:英語でうまくオーダーできるかドキドキしました(笑)。

――この1か月の近況を聞かせていただけますか?

寿:イギリスは、8月中旬頃からカラッとした冬めいた空気もあって、9月頭で既に夏が終わってしまった感じでした。
そういった季節の変化も感じられて楽しいですし、学校ももう少ししたら新しいタームが始まるので、それもすごく楽しみです。

――季節が変わるということで、髪もイメチェンされたのですか?

寿:誕生日前には美容室に行きたいと思っていたんです。事前にホストマザーに「こういう髪型にしたい」と伝えて、その場合どういう英語が必要なのかを全て紙に書いて、美容院までの道中ずっと練習していました(笑)。


――今回の美容院を選んだ理由は?

寿:日本にいる時は、友人が行っているお店や、知り合いのヘアメイクさんのお店を選んでいたのですが、今回は感染対策をどれくらいしているかに重点を置いて探しました。
良くも悪くもお客さんが少ない美容室を探した分「上手に切ってもらえるんだろうか?」という心配もあり、大冒険でしたね(笑)。結局、ホームステイ先の近所の美容室を選びました。

がんばって説明した甲斐があって、完成した髪型は予想以上に大満足! トライしてみないとわからないことってありますよね。「とりあえずやってみる」という第一歩を踏み出す機会が増えた1か月でした。

――今回の髪型は、イギリスの流行を取り入れたとか?

寿:いや、そういうワケではないんです。そもそも、イギリスは日本と違って人種も多様でカルチャー・好み・髪質などすべてが違うので、爆発的な流行はそんなにないように感じます。

ただ赤色はずっと人気のようです。ホストマザーも今はグレーヘアーなのですが、それまではずっと赤髪でした。
日本人が憧れる茶髪やブロンドはもともとの髪色として持っているので、赤・青・ピンクなどの色に惹かれるようです。

■動物の鳴き声の表現も日本と違う!
――それではお写真とともに1か月を振り返っていきましょう。こちらは毎度おなじみ、お料理のお写真ですね。


寿:この写真を撮った日に、実はストーンヘンジに行っていたんです。その前に立ち寄ったお店なのですが、お料理がすっごく美味しかった!

ストーンヘンジのあるエリアは、ロンドンから車で1時間ほどかかる「カントリーサイド」にあります。カントリーサイドと呼ばれるだけあって、その辺りは右を見ても左を見ても農場が広がっていました。
その中に、カフェやレストランを経営している農場もあって、ホストファミリーと「そこでご飯食べてからストーンヘンジに行こうね」と約束していたんです。

――この写真にあるお料理は何ですか?

寿:ソーセージロールです。以前YouTubeで「ソーセージロールを作ってみた」という動画を出した時以来、久々に食べたのですが、私の中の「一番美味しいソーセージロール選手権」第1位に輝きました(笑)。


その横にあるのがカフェラテなのですが、農場の牛乳を使っていてすごく美味しかったですね。

――こちらは鶏が鳴いている様子を映した動画ですね。


寿:こんなに近くで鶏が鳴いているのを見るのは、これが初めてでした。
鶏が鳴いた後、子どもが鳴き声を真似しているんですが、日本の「コケコッコー」じゃなくて「クックドゥードゥルドゥー」と一生懸命真似をしているのがすごく可愛くて。
動物の鳴き声も国によって違うことを、改めて実感しました。

ちなみに、動画では1羽しか映っていないのですが、実は私たちの足元に10羽くらい群れていました(笑)。

――せっかくなので、ストーンヘンジのお話もお聞きしたいです。

寿:本当に素晴らしい場所でした。5000年前、今みたいな技術が備わっていないなかで、こんな立派な祭壇を作り上げたなんてすごいことです。
ウェールズ(イギリス南西部に位置する地域)の方から運ばれてきた石もあるらしいのですが、なんと重さ2トン! 近代のイギリス人たちが、船を使って当時と同じ方法で石を運んだらどうなるかという実験をしたらしいのですが、沈んでしまったそうです。
どうやって運んだんだろうというミステリー要素に加え、当時の方たちの思いを考えると、感慨深かったです。
→次のページ:イギリスの海に大興奮!

■イギリスの海に大興奮!
――海×寿さんのコラボが美しい! とても良い写真ですね。


寿:ブライトン(イギリスのイングランド南東部に位置する都市)の近くの、ワージングという海です。
地元・神戸で暮らしていた時はいつもそばに海があったので、夏休み中ずっと「海見たいな~」と言っていたら、ホストマザーが「かわいそうに! そうよね、 あなたはイギリスで1度も海を見たことがないもんね」と気を遣ってくれて。ホストマザーのお友達がワージングのエリアに住んでいて、「一緒に行く?」と誘ってくれたので、お言葉に甘えて付いて行っちゃいました!

――海と空の境界線も、とてもキレイですね。

寿:この海の先がフランスだそうで、一番近い場所だと22マイルほど泳げば辿り着くそうです。
ユーロスター(イギリスと大陸ヨーロッパとを結ぶ国際列車)だと1時間ほどでフランスに行けるのですが、泳ぐとタダで行ける……いつか遠泳してみようかな(笑)。

――「挑戦してみてください」とは言えないです(笑)。この日は海水浴日和だったのでしょうか?

寿:天気自体は良かったのですが、この日も12度ほどしかなかったんです。一応水着は持っていっていたのですが「寒いから足だけ浸かる感じになるだろうな~」と思っていた中、海に着いた瞬間にホストマザーが海に入っていって(笑)。それにつられて、私も入っちゃいました。


寿:海に入った瞬間はかなり寒かったのですが、だんだんと体が慣れて暖かくなっていくという感覚を久々に思い出しましたね(笑)。

――とても楽しそうな海の写真の中に1枚、とてもかわいらしいお写真が♪


寿:ホストマザーのお友達のお家に招いていただいたのですが、そこで飼われていた猫ちゃんです。イギリスでは外で猫を見かけることがほぼないので、間近で猫に会ったのは久しぶりでした。かわいかった~!

――ちなみに寿さんは、猫派or犬派でいうとどちらでしょうか?

寿:最近はコアラに夢中なのですが、犬か猫かで言われたらもともと猫を飼っていたこともあって猫派ですね。犬も大好きなんですけど。

――豊崎さん家の愛犬・ニコちゃんもとてもかわいいですしね。


寿:ね~、本当にかわいい!
実は、1度会いに行ったことがあるんです。飼い始めたばかりの頃で、とても小さかったのですが、すごく激しい歓迎をしてもらいました(笑)。

■初の海外バースデー! イギリスで迎える29歳の誕生日の過ごし方
――ここからは、テーマトークのお時間とさせてください。もうすぐ寿さんの29歳の誕生日ということで「誕生日」についてお聞きできればと思いますが、まずはおめでとうございます!

寿:わ~! ありがとうございます!


――29歳の誕生日をイギリス生活中に迎えることについて、どう感じていますか?

寿:人生で初めて海外で過ごすバースデーなので夢のような気分です。
去年は(高垣)彩陽が主催で、共通のお友達を呼んだ、とっても素敵なサプライズパーティーを開いてくれたんです。

その時「2020年のお誕生日を私は近くで祝えないから」と言ってくれたことを今でも覚えています。当時「じゃあ来年のこの日、このパーティーのことを思い出すね!」と言ってた日がやってきたんだな~と、感慨深いですね。

――日本とイギリスのお祝いスタイルで、違いを感じた部分はありますか?

寿:この状況下なので、イギリスでのリアルな祝い方は見れていないのですが、本来であれば誕生日には親戚一同が集まって、親族みんなで楽しむのがイギリススタイルみたいです。
今年のホストマザーの誕生日には、パーティーが開けないぶん、たくさんお手紙が届いていました。年代もあるとは思うのですが、お手紙を書いて届けるって、とってもステキだなと感じました。

イギリスではないのですが、私がイラク出身のクラスメイトの誕生日会に参加した時は、みんなで踊りました。お祝いの気持ちを文字にしたり、ダンスにしたり、彩陽のようにサプライズパーティーを開いてくれたりと、スタイルは違えど祝う気持ちは共通なんだなと感じました。

――祝いの場に家族を招待するかしないかということも日本と海外の違いのように感じます。

寿:ちょうど昨日、友達とそんな話をしました。その友達は国際カップルで、お相手がイタリア人なのですが、当然のように家族の集まりに連れていかれるそうです。
でも日本は「恋人はまだ家族じゃない」というような線引きがあって、どちらが良いというワケではないのですがその違いは大きいと思います。

9月頭にホストファミリーの結婚記念日があったのですが、私はそれを知らなくて「キレイなお花が増えているな」と思っていたら、「これ結婚記念日だから、ホストファザーが買ってきてくれたんだよ」とホストマザーが教えてくれました。
イギリスで町を歩いていると、花束を持っている男性をよく見かけます。手紙や花、ダンスなど“伝える”ことに重きを置いているのが日本との大きな違いかもしれないですね。

友達に話を聞いていると、彼と一番ケンカになる理由は気持ちを伝えないことで、彼から「言いたいことがあるなら言って」と言われるそうです。
日本のように「察して」という文化じゃないから、言葉にしなくてはいけない。やはり言葉にすることはすごく大切なことなんでしょうね。

――寿さんにとって一番記憶に残っている誕生日を教えてください。

寿:ライブと重なっていることが多くて、誕生日の思い出を聞かれるとライブを思い出します。必然的に、スフィアで過ごす誕生日が多いということですね(笑)。
20歳の誕生日は、ライブ中、ステージ上にケーキが運ばれてきて、ファンの皆さんにもお祝いしてもらいました。すごく嬉しかったです。

――ライブの話が出ましたが、先日、スフィアの生配信で「Sphere 10th anniversary Live 2020 “スフィアだよ!全曲集合!!」の様子が流れました。あれを見て、そろそろライブをしたくなってきたのではないでしょうか?


寿:あの映像をチェックしていたのは少し前になるのですが、すごく遠い昔に思えるくらい、懐かしく感じました。でも、1曲1曲チェックしていくと「あの時はこうだった」と鮮明に思い出せます。すごく印象深いライブでした。

イギリスに来てからも歌のレッスンは続けているので、映像を見ていたらやっぱり「ライブをしたい!」と思いました。
■「自分で自分を認められるようになってきた」イギリス生活
――イギリスが舞台の本場であることにちなんで、お芝居についてもお聞きしたいのですが、自身の出演作を振り返ることありますか?

寿:日本にいた時は、過去作を見て「もっとこうすればよかったな」と反省することは多々ありました。
そんな中、イギリスに来てからアニメ、芝居、歌などを再度見てみて、「今は絶対その表現できない!」と感じ、その分過去の自分を誇らしく思うようになりました。

2、3年前の私は「もっとこうすれば良いのに」ばっかり思っていたのですが、今の私は「その表現いいじゃん!」「その表現どうやってできたの!?」と自分を褒めたり(笑)。
自分で自分を認められるようになってきたことが、私の中での成長なのではないでしょうか。


――例えば、どの作品でしょうか?

寿:『映画 けいおん!』ですね。「ムギたちはイギリスのどこに行ったんだっけ?」と確認するために見ていたら新しい発見がたくさんありました。
もちろん「なんでこういう表現をしたんだろう?」という部分もあるんですけど、当時より作品を楽しめるようになってきました。

あとは『TIGER & BUNNY』。初めて演じた時は、ヒーロー作品にあまり馴染みがなかったのですが、今はマーベル作品にどっぷりハマっているので、今ブルーローズを演じたらどんな感じになるんだろうと想像が膨らみます。

■「ちゃんと感謝できる人になれたら“最強の私”になれるんじゃないかな」
――最後に、改めて29歳はどんな1年を過ごしたいか聞かせてください。

寿: 決めた目標があります。それは「もし今日が最後の日だとしても、“良かった”と思える日を過ごそう」ということ。その積み重ねで、自分の人生を振り返った時に「最高に楽しかった!」と思えるはずだからです。

20代最後の歳になりましたが、特別焦ってはいないので、ゆっくりと自分で納得できる人生を歩んでいければ良いなと思っています。その中で、色んな人やものに、ちゃんと感謝できる人になれたら“最強の私”になれるんじゃないかなと思います。

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この連載では、そんな寿さんに聞きたいことやってほしいことをTwitterで募集中。ハッシュタグ「#寿美菜子AA連載」を付けてツイートされたご質問&ご意見を編集部で参考にいたします。読者の皆さんの知恵をお借りできますと幸いです!


寿美菜子 プロフィール
『泣きたい私は猫をかぶる』深瀬頼子役
事務所の同期である、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生とのユニット「スフィア」のメンバー。