エン・ジャパンは9月29日、「コロナ禍におけるミドル人材のリモートワークの実態」に関する調査結果を発表した。調査は9月にネット上で実施し、同社の「ミドルの転職」を利用する転職コンサルタント157人から回答を得た。
新型コロナの感染拡大後、リモートワークを希望する求職者はが増えていると回答した人は計99%となった。
リモートワークが増えている業種は「IT・インターネット」職種は「事務・管理系」
どのような理由でリモートワークを希望する人が増えているのか理由を聞くと、「新型コロナ感染対策」(85%)、「通勤時間を短縮できる」(82%)がそれぞれ8割を超えた。
以降、「家族や親しい人と過ごせる時間が長くなる」(38%)、「通常勤務と比較して生産性が向上した」(34%)、「職場での人間関係に関する問題が少なくなった」(13%)が続いた。
実際、「リモートワーク可能な求人が増えている」と回答した人は96%にのぼる。増えている業種については、最多は「IT・インターネット」(85%)だった。2位の「コンサルティング」(34%)とは51ポイント差で圧倒的だった。
職種は「事務・管理系」(56%)最多。2位は「技術系(IT・Web・通信系)」・「営業マーケティング系」(42%)となった。
「リモートワークと通常出勤で条件・選考内容に違い」というケースも
リモートワークを導入し今後も継続する予定の企業の割合予測を聞いたところ、「5割以上」と回答した人が81%だった。
「5割以上」とした人に要因を聞くと、「感染拡大防止」(80%)、「コストカット(オフィス賃料や交通費など)」(69%)、「社員からの要望が多い」(43%)、「採用上の強みとなる」(31%)が挙がった。
リモートワークと通常勤務とで、「企業が人材に求める条件や選考内容に違いがある」と回答した人は32%。リモートワーク特有の条件や選考内容で多くあると感じるものを聞くと、最多は「自己管理能力があるかの確認」(84%)で8割超え。「ITリテラシーの確認」(56%)は半数を超えた。
一方、「職種未経験は不可になる」(42%)、「リモートワークでのマネジメント経験の確認」(20%)といった声も挙がっている。リモートだからこそ、選考のハードルが高くなっている側面もあるようだ。