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ベイクルーズのEC売上高が500億円突破 国内主要アパレル企業上位に食い込む

2020年09月17日 20:02  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

「ベイクルーズストア」トップページより
ベイクルーズが、2020年8月期のEC単体の売上高が500億円を突破したと発表した。この数字はユニクロの国内事業のEC売上高には及ばないが、アダストリアの2020年2月期の国内EC売上高436億円を上回る形となった。 関連記事 ベイクルーズがアマゾンで販売開始、イエナやジャーナル スタンダードなど19ブランドを展開  ベイクルーズは自社EC中心の事業構造改革を推進しており、通期のEC売上高510億円(前年比137%)のうち、77%にあたる391億円(前年比137%)は自社ECの売上だという。  自社ECサイト「ベイクルーズストア(BAYCREW'S STORE)」では2016年~2017年に倉庫在庫、店舗とECの会員情報を統合し、オムニチャネル化を推進。売上高は毎年成長を続け、直近3年間では1.9倍の伸び率を記録した。2020年8月期はリアルタイムに顧客情報を把握し、好みやニーズにあった商品提案を行う「ユニファイドコマース」戦略を実施した結果、店舗とECのクロスユース率と購入平均単価の向上につながったと分析している。また、コア機能であるエンジニアやアナリスト、マーケターなどを内製化し、よりスピーディーに意思決定をコントロールできるブランド横断型のEC専門組織作りを実現。これに加え、新型コロナウイルスの感染拡大に伴う「巣ごもり消費」の加速によりECへの購買シフトが高まったことも追い風となった。なお、今年4月から越境EC受託サイトを通じて125の国と地域への販売を開始したがシェアは小さく、ほとんどが国内の売上だという。  今後の成長戦略では、オンラインとオフライン双方の体験価値を融合した「デジタルストア」の実現を目指すほか、チャット接客やビデオ接客、ライブコマース、リモート接客などデジタルを活用した接客を強化する計画。また、デジタルトランスフォーメーションによる新しいビジネスモデルの創出、フルフィルメントやサプライチェーンの改革も視野に入れている。 ■主要アパレル各社のEC売上高ベイクルーズ(2020年8月期) 510億円ユニクロ(2019年8月期、国内のみ)832億円アダストリア(2020年2月期、国内のみ)436億円TSIホールディングス(2020年2月期)363億円オンワードホールディングス(2020年2月期)333億円ユナイテッドアローズ(2020年3月期)292億円ワールド(2020年3月期)250億円 ※ECを含むデジタル事業の売上高三陽商会(2020年2月期)84億円バロックジャパンリミテッド(2020年2月期、国内のみ)77億円TOKYO BASE(2020年2月期)56億円※各社決算資料より抜粋 あわせて読みたい オンワードHD、3月~5月期は24億円の赤字 店頭売上激減も巣ごもり消費でEC売上高は50%増