政府によるイベントの入場制限が9月19日に緩和されるのを受け、シネコン大手の109シネマズは同日上映分から全席販売を再開すると発表した。国内の映画館の多くは現在、新型コロナウイルスの感染拡大を防ぐために座席間隔を空けて営業している。
同社は、利用客のマスク着用に加えて「劇場内での食事に制限がかかる可能性がございます」と公式サイトにお断りを掲載。全席再開の方針は、すでに一部の小規模映画館でも発表しているが、映画館により対応が分かれそうだ。
一度は「全席販売」を決めたものの、50%販売に戻す劇場も
MOVIXを全国展開する松竹マルチプレックスシアターズ、イオンシネマなどは公式サイト上でこれまで通り、座席間隔を空けて営業を続けることを発表。TOHOシネマズもキャリコネニュースの取材に、
「これまで通り、前後左右の間隔を空けて上映します」
と回答した。
東京・立川市で映画館を運営するシネマシティは、一度は「全席販売」をアナウンスしたものの、その後政府から「飲食をともなわない場合に限り」という条件が付け加えられたことで、再び50%の座席販売に戻すことにした。リリースでは、
「まだ高い気温の日が続くことや長尺作品もあることから、お客様の健康に配慮し、ふたたび50%の座席販売へと戻します」
と理由を語っており、対応の難しさを感じさせる。確かに、上映中の2時間近くにわたって水分補給ができないのはつらそうだ。
ツイッターでは「行く場所によってルール確認しないといけませんわね」と混乱する人が相次いだ。また、座席間隔を設けた映画鑑賞が好きだった人も多く、「映画館全席販売始まるの?!一個空け快適だったんだけどなぁ」と惜しむ声もみられた。