2020年09月02日 12:02 おたくま経済新聞
ロッキード・マーティンは2020年8月31日(現地時間)、アメリカ陸軍からHIMARS(高機動ロケットシステム)を28両、総額1億8300万ドル(約193億7000万円)で受注したと発表しました。今回の発注はアメリカ陸軍を窓口に、アメリカ海兵隊向けと海外へのFMS(有償軍事供与)分として調達されるものです。
HIMARSは、トラックベースの車体にロケットランチャーを装備した、自走式多連装ロケット砲システム。陸上自衛隊でも運用している装軌式のMLRSと比べ、装弾数は劣るものの装輪式で機動性が高く、C-130やC-17に積載して迅速に展開できる特徴があります。
HIMARSから発射可能なロケットやミサイルの種類は幅広く、M30/M31誘導型ロケット弾(GMLRS)やMGM-140ATACMS地対地ミサイル、さらに新型の地対地ミサイルPrSMにも対応します。
ロッキード・マーティンで精密射撃・機動戦闘システム部門を統括するキャンベル副社長は「アメリカ陸軍が2050年までHIMARSの調達を続けるというのは、私どものシステムへの実戦経験に基づいた、高い信頼によるものだと考えています。今回発注された新しいHIMARSは、複合領域戦闘において比類なき機動火力を提供するとともに、同盟国にとっては戦闘実績豊かなこのシステムについて、私どもの継続的なサポートを受けることができます」とのコメントを発表しています。
ロッキード・マーティンによれば、今回の発注分28両は、アーカンソー州カムデンにある施設で製造されるとのこと。引き渡し開始は2021年後半を予定しています。
<出典・引用>
ロッキード・マーティン プレスリリース
Image:U.S.Army/USMC
(咲村珠樹)