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King & Prince、Little Glee Monster……外部アーティストやイベントなどと交わり制作された作品たち 新譜からピックアップ

2020年09月01日 12:02  リアルサウンド

リアルサウンド

Little Glee Monster 『足跡』

 ヒットシングルのほか、メンバーのプロデュース楽曲を収めたKing & Princeの2ndアルバム『L&』、2020NHK全国学校音楽コンクール中学生の部課題曲として書き下ろされたLittle Glee Monsterの新曲「足跡」。外部のアーティストやイベントと交流しながら制作された新作をセレクトしました!


(関連:King & Prince「&LOVE」MV


⚫️King & Prince『L&』
 初週50万枚を超えるヒットを記録した「Mazy Night」を含む2ndアルバム『L&』。デビュー以来の王道のアイドル路線を軸にしながら、メンバー自身の音楽性、シンガーとしてのスタイルがさらに色濃く反映されているのが本作の最大の聴きどころだ。そのことを端的に示しているのが、メンバーのプロデュース楽曲。サイダーガールのYurinが作詞・作曲に参加した「生活(仮)」(髙橋海人プロデュース楽曲)では、シャッフル系の軽快なビートとともに“日々の生活のなかにある幸せ”を歌い、神宮寺勇太自身が作詞・作曲に関わった「Laugh &…」(神宮寺勇太プロデュース曲)ではEDMトラックと“笑顔と歌を届け続けたい”という願いを描き出している。Awesome City Clubのatagiが参加したソウルフルなポップチューン「ナミウテココロ」も収録されるなど、外部アーティストのコラボ―レションもさらに加速。


⚫️Little Glee Monster 『足跡』
 2020NHK全国学校音楽コンクール中学生の部課題曲として制作された表題曲「足跡」は、リトグリのメンバーが作詞を手がけた楽曲。迷いながら、他人の目線が気になりながらも、自分の道を少しずつ歩んでいく姿を描いた歌詞は、今年中止になってしまったNコンを目指していた中学生はもちろん、この世界を生きるすべての人の心に響くはず。大らかで壮大なメロディ、5人のハーモニーを行き届かせたアレンジも、楽曲のメッセージを盛り立てている。特に楽曲後半のゴスペル風のコーラスは圧巻だ。カップリングにはファンキーなビートと日差しを感じるメロディ、恋のはじまりを鮮やかに捉えたリリックが混ざり合った「Be My Baby」、“越えられない山はない”と高らかに歌い上げるマーヴィン・ゲイの名曲「Ain’t No Mountain High Enough」、NHK東京児童合唱団をフィーチャーした「足跡」の合唱バージョンも収録。


⚫️清原果耶『今とあの頃の僕ら』
 映画『宇宙でいちばんあかるい屋根』で主演に抜擢された清原果那。彼女自身が歌った主題歌が本作の表題歌「今とあの頃の僕ら」。Coccoが書き下ろした、深く、青く、美しいこの曲を彼女は、すべての意図や演出を取り除いた、どこまでも真っ直ぐな歌声で描き出している。心の奥底と大自然をナチュラルにつなぐような歌詞、大らかに解放されていくメロディライン、オーガニックな手触りのサウンドメイクも素晴らしい。カップリングされた2曲もCoccoが作詞・作曲・プロデュースを担当。アコギの素朴な響き、大切な人とのつながりを描いた歌詞が切なく溶け合うポップス「スキップ」、〈刹那の愛を/永遠にして〉というラインが響く「君に見せる景色」でも、両者の豊かなコラボ―レションが実現している。


⚫️みきとP feat.初音ミク(仮)『Butter-Fly~初音ミクVersion~ 』
 アニメ『デジモンアドベンチャー』20周年を記念した“デジモン×初音ミク”のコラボプロジェクトの一つとして制作された「Butter-Fly~初音ミクversion~」がMV付きCD+DVD仕様でリリース。楽曲を手がけたのは、ボカロP、シンガーソングライターのみきとP。米津玄師もリスペクトを表明している名曲「Butter-Fly」(歌:和田光司、作詞・作曲:千綿偉功)のシンプルなロック感を残しながら、初音ミクの特性を活かしたデジタルポップに仕上げている。名作アニメの主題歌とボカロシーンを牽引してきたみきとPのコラボは、現在30歳前後の“デジモン”世代を中心に大きな話題を集めそうだ。(森朋之)