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寿美菜子がイギリスで落ち込んだ時に「元気づけてくれた人」とは!? 【寿美菜子のAnother Wonderland in the UK 第5回】

2020年08月31日 20:22  アニメ!アニメ!

アニメ!アニメ!

寿美菜子がイギリスで落ち込んだ時に「元気づけてくれた人」とは!? 【寿美菜子のAnother Wonderland in the UK 第5回】
現在イギリスで生活中の声優・寿美菜子さんが、イギリスでどんな日常を送っているのか、寿さんの言葉でリアルに伝えていくインタビュー連載「寿美菜子のAnother Wonderland in the UK」。

前回は寿さんが自ら撮った写真とともにイギリス生活を回顧。ホストファミリーの美味しそうな料理や、公園でのクラスメイトとの交流、観光の様子など、たっぷりと語っていただきました。

第5回となる今回も、寿さんが自ら撮った写真とともにイギリス生活を振り返ります。ロックダウンが緩和し、外に出る機会も多くなった今、寿さんが撮ったイギリスの風景とは――。
[取材・文=米田果織]

■イギリスの夏を堪能♪ ロックダウン緩和で週1の遠出も楽しむ
――日本は今、お盆の時期です。イギリスもサマーホリデー真っ最中だと思うのですが、夏は満喫されていますか?

寿:前回のインタビュー時と変わらず、今月もサマースクールを日々受けています。変わったことといえば、授業をいつも朝に受けていたのが、夕方になったことです。
なので、1週間に1度だけ午前中にホストマザーと遠出しています。

また、先日まで、ホストファミリーの親戚の子が泊まりに来ていて、賑やかなサマーホリデーを過ごしていました!


――変わらず楽しそうに過ごしているのですね。気候の方はいかがですか?

寿:今日は気温が20度前後までしか上がらないので快適に過ごせていますが、その親戚が来ていた1週間が、毎日35度くらいまであって、地獄のようでした……(笑)。
イギリスは基本的に家にエアコンが付いていないんです。私の部屋は3階にあるのですが、熱気がこもって本当に辛いので、ホストファミリーに頼んでリビングで授業や仕事をさせてもらったほどです。

――イギリスも暑い日々が続いているのですね……。先ほど「週に1度遠出している」とおっしゃっていたので、そのお話も写真とあわせてお話を聞かせてください!

■本場イギリスのアフタヌーンティーに舌鼓!お味はいかに…?


――本場イギリスのアフタヌーンティーを堪能されたようですね。どちらに行かれたのでしょうか?

寿:「Fortnum & Mason」という、イギリスで一番有名な紅茶屋さんのアフタヌーンティーに行ってきました! イギリスのアフタヌーンティーは基本60ポンド(日本円にして約7000円)ほどするのですが、ロックダウンが緩和されてから、2人で行くと1人全額タダになる企画が始まったんです。
お友達が誘ってくれたので、行ってきました。
また、イギリスではほとんどのお店が、残ったものもテイクアウト可能なので、この日はスコーンとケーキを持ち帰りました。

――その持ち帰ったものが、2枚目のお写真に繋がっているんですね。

寿:そうです! 持ち帰り用の箱もかわいいですよね。


――せっかく本場のイギリスのアフタヌーンティーなので、味の感想も教えてください。

寿:アフタヌーンティーは、1段目がサンドイッチ、2段目がスコーン、3段目がスイーツと決まっています。
1段目のサンドイッチは、コロネーションチキンサンドと呼ばれるチキンとカレー風味のスパイス、そしてF&Mならではのレーズンが入ったもの。そして、サーモン&クリームチーズと……キュウリ!

――キュウリのみのサンドイッチですか? かなり珍しいですね……。

寿:キュウリって、昔のイギリスでのステータスの表し方だったそうなんです。イギリスは寒い国なので、キュウリが育たなくて、食べることがほとんどなかったらしくて。
貴族たちはお金があるから、栽培・輸入ができたので、お茶会の際に「うちはお金があるからキュウリのサンドイッチも出せるんですよ」というアピールの1つだったそうです(笑)。

――豆知識をありがとうございます! スコーンやケーキはいかがでしたか?

寿:スコーンは、プレーンとフルーツミックスの2種類ありました。自分で作ったこともあるのでわかるのですが、高さ・厚み・トップの光沢感などを出すのってすごく難しいんですよ! 見た目・味も含めて、すべてが「さすが!」という感じでした。

ケーキは、口をあまり大きく開けないようにと、上品な1口サイズのものが5つ並んでいました。イチゴのケーキが一番美味しかったです。


――YouTubeやブログでもよく紅茶を飲んでいる様子を紹介されています。イギリスで一番有名な紅茶のお店ということで、紅茶好きの寿さんも納得の味だったのではないですか?

寿:この日は4種類飲んで、どれも美味しかったのですが、個人的に一番好きだったのが「ピーチブラックティー」。人工的でない、自然なピーチの香り・風味がとても美味しかったです。
紅茶もおかわりし放題だったので、たくさん飲んでしまいました(笑)。
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■ホストマザーと一緒にハム・ハウスへ! 広大な庭に感動


――これは、西ロンドンのリッチモンド地区にある「ハム・ハウス」(※英国ボランティア団体「ナショナル・トラスト」が保有する建物の一つ)ですね。

寿:これが冒頭で言っていた、1週間に1度ホストマザーと一緒に色んな場所に行ったうちの1つです。
今は新型コロナウイルスの影響でお屋敷の中には入ることができないので、お庭だけ堪能しました。

とにかく広い庭なので、エリアが分かれていてそれぞれに名前が付いているのですが、「キッチンガーデン」という場所で野菜などを自家栽培しているんです。
それを使った料理を提供しているカフェもあって、チーズスコーンを食べました。


――なるほど、庭だけでなくカフェなどもあるのですね。

寿:次の写真のように休憩できるよう、椅子も置かれていました。あ、この写真にある置物は、パイナップルの花だそうです。


さっき話したキュウリと同じ理由で、パイナップルもお金持ちの証だったらしいです。
このハム・ハウスは、屋敷を囲う置物すべてがこのパイナップルの花になっていて「どれだけお金持ちアピールするんだよ!」って思っちゃいました(笑)。

■「日本ってそんなにクールに見えているんだ!」 落ち込んだ寿美菜子を元気づけた人とは?


――これはYouTubeにも上げていた、Liverpool streetのお写真ですね。

寿:YouTubeには私と一緒にグラフィティを映したものがなかったので、こちらで紹介していただこうと思って送らせていただきました。この写真にある絵は一番インパクトがあったので、ひと目見ただけで気に入りました!


YouTubeでは紹介しなかったのですが、実はあの時に飲んだフラットホワイトが美味しすぎて、もう1杯おかわりしたんです。
もう1枚は、そのおかわりをテイクアウトして仕事に行ったという写真です(笑)。


――Liverpool streetは街としての印象はどうでしたか?


寿:このLiverpool streetは、ゾーン1(※)とゾーン2(※)の境目にある駅なんです。だからこそ良い意味でカルチャーが入り乱れている気がしました。

※正式には「トラベルカード・ゾーン」。ロンドン交通局が設定した、ロンドン地下鉄やドックランズ・ライト・レイルウェイ (DLR)、ロンドン・オーバーグラウンドなどの運賃の計算などを行うときに用いられる、同心円状のゾーンを指す。ロンドン中心部がゾーン1で、中心部から離れるごとに数字が大きくなる。

――せっかくなので、YouTubeの撮影裏話も聞きたいのです。最近外で撮影されることが多くなってきましたが、1人での撮影は慣れてきましたか?

寿:よく「風の音がすごくて聞き取りづらいので、もっと大きな声で話してもらえると嬉しいです」とコメントをいただきました。なので風や車など環境音に遮られないように、外での撮影は気持ち声を大きくするよう気をつけています。

また、日本人が1人で歩いているのは、かなり危険なんですよね。意識がおろそかにならないよう、撮影中も気をつけています。

――これまで楽しいイギリスの様子を聞いてきたので、そういった日本人が注意しなければならないイギリス事情もお聞きしたいです。

寿:新型コロナウイルスが流行り出した頃は「アジア人がコロナを持ってきた」という風に思われていたようで、「コロナって呼ばれたかも?」ということはありました。
でも、私がイギリスに来たばかりの頃は、英語がわからなすぎて、私に対して言ったかどうかわからないんです。

また、英語を勉強していく中で、どうしても「ジャパニーズアクセント」になってしまうこと。差別ではなく、普通に「日本人はLとRができないから」と授業で言われるんですよ。
それを言われちゃどうしようもない、と落ち込むことはありました。

――そんな時、寿さんを勇気付けるものは何かありますか?

寿:最近泊まりに来ていた親戚の子たちが、アニメが大好きだと言うので、夜な夜な話し込んでしまいました。
14歳の女の子なのですが、お兄さんの影響で『サマーウォーズ』を見て衝撃を受けて、最近は『東京喰種トーキョーグール』『DEATH NOTE』『ソードアート・オンライン』が好きなんだそうです。

「自分に子どもが生まれたら、キリトって名付けたい!」と言っていました(笑)。その子たちと話している中で、「日本ってそんなにクールに見えているんだ」と驚いたんです。
日本語をクールに感じてくれている人もいるとわかって、元気づけられましたね。


――そんなに日本のアニメが好きだったら、声優の寿さんと話せたことはその子たちにとって本当に良い思い出になったでしょうね。

寿:喜んでくれていました。最初に話した時「Really!?」と言った、あの表情は忘れられません!(笑)
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■M氏からの優勝賞金で購入したものとは!?

――こちらのお料理の写真は?

寿:YouTubeチャンネル「スフィアの4 colors LABO」の企画で初優勝した際のご褒美です!


他のメンバーは高級お取り寄せグルメが届いていると思うのですが、私はイギリスにいて、生ものは送れないので、お金を振り込んでいただいて、好きなものを買って良いということになりました(笑)。

――何を購入されたのでしょうか?

寿:パンです。私の顔ぐらいの大きいのですが、1つ20ポンド弱(日本円にして約2000円)と良いお値段なのですが、これを3つ購入させていただきました!
オリジナル、サーモン、ベジタブルの3種類。これを食べている様子も動画にしたので、近々「スフィアの4 colors LABO」にアップされると思います(※取材後、以下動画がアップされました)。


■NHKのナレーションをきっかけに…パン作り&対人での仕事にも意欲


――またパンのお写真ですね!

寿:これは、私が作った「ソーダブレッド」です。私がLiverpool streetに行くきっかけにもなった、NHKさんのナレーションのお仕事をさせていただいた時に、番組の中でソーダブレッドの作り方を紹介していたんです。

ホストマザーに聞いたら「あんなに簡単に作れる良い料理はないわ! 一緒に作りましょう」ということになって。庭で取ったハーブをたくさん入れて焼くだけで、本当に簡単に作ることができました!

――今後、イギリスでのナレーションなどのお仕事は増えていくのでしょうか?

寿:「寿美菜子のラフラフ」でも話したのですが、NHKさんのお話が来たのは、YouTubeで「おおかみと七ひきのこどもやぎ」の収録風景を見て「この人ならリスの声ができるかも!」ということで依頼をいただいたのです。
そういうご縁があれば、今後も色々とお仕事させていただきたいですね。

また、イギリスにいる間はこうやってテレビ電話を使ってお仕事することが多いので、対人でお仕事するのは本当に久しぶりでした。もう少し世の中が落ち着いてきたら、こういう機会も増えていくと良いなと思います。


■イギリス生活も約半年…寿美菜子が「秋」にしてみたいことは?
――そろそろイギリスに来て半年が経過します。今後、秋にやってみたいこと、またYouTubeで予定していることはありますか?

寿:もう秋になるんですねぇ……。サマーホリデーが終わればまた学校が始まるので、新たに何を学べるのかワクワクしております。
YouTubeでは今、晴れのイギリスをお届けすることが多くなっていますが、私自身、まさかこんなに晴れているイギリスが見られるとは思っていなかったです! 暑過ぎですけどね(笑)。今のうちにあたたかさや太陽を思いっきり味わおうと思います。

秋になって、少し涼しくなってきたら、グレーの景色の「THE・イギリス」という風景もお届けできたらと思います。YouTubeはもちろん、ブログもチェックしていただけたら嬉しいです!

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この連載では、そんな寿さんに聞きたいことやってほしいことをTwitterで募集中。ハッシュタグ「#寿美菜子AA連載」を付けてツイートされたご質問&ご意見を編集部で参考にいたします。読者の皆さんの知恵をお借りできますと幸いです!


寿美菜子 プロフィール
『泣きたい私は猫をかぶる』深瀬頼子役
事務所の同期である、高垣彩陽、戸松遥、豊崎愛生とのユニット「スフィア」のメンバー。