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楽天と東急が共同で新会社を設立、東急百貨店などで楽天ポイントの付与・利用が可能に

2020年08月31日 18:42  Fashionsnap.com

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(左から)楽天東急プランニング副社長 日野健氏、楽天代表取締役会長兼社長 三木谷浩史氏、東急取締役社長 高橋和夫氏、楽天東急プランニング代表取締役社長 笠原和彦氏 Image by: 楽天、東急
楽天が、東急との共同出資で新会社「楽天東急プランニング」を設立し、9月1日から事業を開始すると発表した。両社のノウハウを活かしたデータマーケティングソリューション企業として、多様化する消費者のニーズを可視化し、より利便性の高いサービスを提供していくという。  東急は楽天市場の開設時に東急百貨店として出店しており、その後も東急が再開発を進めた二子玉川ライズに楽天が本社を構えるなど、関係を築いてきた。新会社の資本金は2000万円で、出資比率は楽天が51%、東急が49%。代表取締役社長には楽天の常務執行役員である笠原和彦氏が就任し、副社長を東急の経営企画室マーケティング・IT推進グループ統括部長の日野健氏が務める。  楽天東急プランニングでは楽天と東急がそれぞれ蓄積するデータを活用し、「両社のマーケティングソリューションの強化」「広告主企業に提供する広告パフォーマンスの最大化」「両社のアセットを組み合わせたOMO(Online Merges with Offline)の強化」の3つを軸に運営する。顧客のニーズに合わせた商品の仕入れや、ターゲットに適した広告運営による商品情報の発信などで利便性を高め、顧客の生活価値向上を目指す。  新会社での事業第1弾として、9月1日から東急グループの東急ストアや東急百貨店などの各店舗で楽天ポイントの付与・利用を可能にし、スマホアプリ決済サービス「楽天ペイ」の導入を加速。なお、東急のポイントサービス「TOKYUポイント」は継続する。10月から2021年3月までは、東急グループの店舗に両社の消費行動分析データを活用した販促情報を提供し、品揃えの充実や価格設定の見直しといった店舗運営向上に向けた検証を実施。11~12月は両社のデータを使ったウェブ広告の実験のほか、二子玉川エリアでの楽天のデジタルソリューションと東急のノウハウを連携した新たなデジタルサイネージの実験販売を行う予定だ。OMO事業では、東急グループのバイヤーが持つ提案力と楽天のトレンド分析力を掛け合わせ、商品開発や提供を促進する。  日野副社長は「新会社の設立は新型コロナウイルスの感染拡大以前から進めていた。両社の強みを活かし、顧客の生活価値向上に向けて議論していたところ、新型コロナウイルスの流行に伴いキャッシュレス化やOMOの動きが加速し、今回の事業の必要性が高まったと実感している」とコメント。楽天の三木谷浩史代表取締役会長兼社長は、「東急とは23年にわたり築いてきた信頼関係があり、楽天市場だけではなく物流やモバイル関連でもサポートいただいている。東急が培ってきたオフラインのアセットと、弊社のデジタルのノウハウを活かすことで、ニューノーマルな時代の多様化するニーズに対応できると考えている」と新会社に期待を寄せた。 【あわせて読みたい】アマゾンジャパン、メルカリ、ヤフー、楽天の4社 オンラインマーケットプレイスの健全な発展を促す協議会設立