インディ500の熱戦が冷めやらぬまま、インディカー・シリーズは、ワールド・ワイド・テクノロジー・レースウェイ・アット・ゲートウェイでのダブルヘッダー戦を迎えた。28日にプラクティス走行が行われ、パトリシオ・オワード(アロウ・マクラーレンSP)がトップスピードを記録した。
佐藤琢磨(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)は、5番手と好位置につけている。
ダブルヘッダーで開催される今年のゲートウェイ戦。ツインリンクもてぎと同じ非対称オーバルコースを舞台に争われる。
28日は1時間半のプラクティス走行が16時半より行われ、23台が走行を重ねた。
トップスピードを記録したのは、インディ500でルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得し、ランキング3位につけるパトリシオ・オワード。75周を走行し181.532mphを記録した。
「多くの貴重な仕事をこなすことができた。明日の予選とレースに向けての準備はばっちりだよ。完璧なレースをつくるために、たくさんの細かいことがあり、それを最大限に活用したいね」
「アロウ・マクラーレンSPのクルーは、非常に強力なクルマを用意してくれて、微調整するだけだった」とオワード。
インディ500では不振だったウィル・パワー(チーム・ペンスキー)が2番手、ポイントリーダーのスコット・ディクソン(チップ・ガナッシ)が3番手と続き、今回はカーリンから参戦するコナー・デイリーが4番手に入った。
「単独走行が多かった。だから、パック(集団走行)でどのあたりにいるのかわからないよ。でも全体的に見て、今日のクルマに満足している」とパワーはコメント。
2度目のインディ500制覇を達成した佐藤琢磨。昨年も勝利を挙げたゲートウェイは5番手発進となった。57周を走行し、180.434mphを記録している。
「クルーたちは素晴らしい仕事をしてくれました。先週、1位と3位を獲得して僕たちは勢いづいています。忙しいですよ。でもインディカーは止まらない。休む暇もないですが、レースをできることは幸せですね」
「とてもコンペティティブです。たった1時間のセッションで、このまま予選になります。予選のセットアップやレースセッティングをこのセッションでチェックする必要があり、とても大変でした」
「クルマはとても前向きな感じですね。まだコーナーを全開で攻める十分な自身はないですが、データを確認して、明日は競争力のある走りを繰り返すことができると思います」と琢磨。
このダブルヘッダー戦が継続的なインディカー参戦は最後となるトニー・カナーン(AJフォイト)は14番手。昨年は琢磨と優勝を争い表彰台を獲得したカナーンが「TKラストラップ」でどんな走りを見せるのか注目だ。
29日の予選は1周目のスピードがレース1、2周目のスピードがレース2のグリッドとなるアイオワでも行われた変則予選方式を採用。その後、すぐに第8戦となるレース1の決勝がスタートする。