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STC2000:ルーベンス・バリチェロ、トヨタ・カローラでフル参戦決定。南米最高峰掛け持ち参戦へ

2020年08月27日 15:21  AUTOSPORT web

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2020年はSCBでのトヨタ陣営入りに加え、隣国アルゼンチンでもトヨタで戦うことが決まったルーベンス・バリチェロ
アルゼンチン最高峰ツーリングカー・シリーズ、スーパーTC2000に“TOYOTA GAZOO Racing YPF INFINIA”として参戦するTOYOTA GAZOO Racingアルゼンティーナは来たる2020年シーズンに向け、4台目の『トヨタ・カローラSTC2000』のドライバーに隣国ブラジル出身のF1最多出走記録保持者ルーベンス・バリチェロを起用すると発表した。

 地元ブラジルのSCBストックカー・ブラジルで2014年にチャンピオンを獲得しているバリチェロは、チームのエースであるマティアス・ロッシを筆頭に、ジュリアン・サンテロ、マリアーノ・アルトゥナと並んで、4台目のカローラをドライブすることが決まった。

 SCBでも2020年にトヨタ陣営に加入することが発表されているバリチェロにとって、今季は南米大陸で双璧をなす2大ツーリングカー・シリーズに掛け持ち参戦する忙しいシーズンとなる。

「ここアルゼンチンでもトヨタに加入し、スーパーTC2000シリーズにデビューできるのが本当に楽しみだし、とてもうれしいよ。これまでも個人的にシリーズの動向を逐一チェックしてきたし、この国には優れたツーリングカードライバーが数多く存在することも知っているからね」と、47歳でのアルゼンチン・デビューが決まったバリチェロ。

「もちろん、私にとっても大いなる挑戦になるだろう。F1での長い経験と技術的バックグラウンドがあるとはいえ、この場所ではチームメイトやテクニカル・クルーから多く学ぶことがありそうだ」

「僕自身、まだまだ若いと感じているし、やる気がモリモリと湧いてきているよ!!」


 F1時代にはフェラーリやホンダ、ウイリアムズなどに在籍し、19シーズンで326レースに出走した“鉄人”は、北米インディカー参戦を経てツーリングカーに転身。2013年のSCB参戦以降は毎年のようにタイトル争いを繰り広げ、2019年も最終戦までチャンピオンの権利を残しながら、惜しくもランキング3位に終わっていた。

 さらにオフシーズンの12月末にはアルゼンチンに渡り、かつてチームに在籍したホセ-マリア・ロペスや、STC2000の前身であるTC2000シリーズを含めてアルゼンチンで通算4度のドライバーズタイトルを獲得したロッシとともに、『トヨタ・カローラSTC2000』のテストを実施する予定だったが、国際空港のストライキ突入によりキャンセルされる事態も経験した。

 トヨタ・アルゼンチンの代表を務めるダニエル・エレーロは、バリチェロ加入を歓迎して次のように語っている。

「我々の国アルゼンチン、そして我々のチームにルーベンスを迎えられたことを心から光栄に思う」

「とくに、私たちのチームで活躍を演じるマティアス・ロッシがTOYOTA GAZOO Racing BrazilとともにSCB参戦をアナウンスした直後だけに、相互交流の機運をより高めることになると同時にこの南米地域での私たちのプレゼンスをより拡大する戦略を、大いに後押ししてくれるものと確信している」