ニコ・ヒュルケンベルグは、シルバーストンで行われた2020年F1第4戦イギリスGPと第5戦70周年記念GPでセルジオ・ペレスの代役を喜んで引き受けたが、将来どこかのチームのリザーブドライバーの役目を受け入れることは無意味だと考えている。
イギリスGPの開催直前、ペレスが新型コロナウイルスに感染したため隔離を行うことになり、レーシングポイントはペレスの代役としてヒュルケンベルグを起用した。
ヒュルケンベルグは、イギリスGPではメカニカルトラブルが原因でにグリッドに並ぶことができなかった。しかし翌週の70周年記念GPの予選では3番手につけるパフォーマンスを見せ、その後のレースでは7位と堅調な走行をし、F1のシートを得るにふさわしいとすべての人に思わせるようなレースだった。
彼の走りは、2021年に向けてアルファロメオとハースの関心をかきたてたようだ。しかしチャンスが訪れるかどうかにかかわらず、ヒュルケンベルグは2021年にはレースをするか、まったくしないかのどちらかになると明言している。
「個人的には、自分がリザーブドライバーの役割につくとは思わない」とヒュルケンベルグは『Sport 1』のAvD Motorsport Magazinショーで語った。
「僕は10年間、レースでコクピットに乗り込みスタートラインについていた。だから一歩下がって、復帰できるチャンスがそれほどない状況を受け入れるのは僕にとって意味のないことだ。それは僕が進みたい道ではない」
ヒュルケンベルグは、戦線に復帰する話はシルバーストンの前から絶え間なく持ちかけられていると語っている。
「僕は今年の始めから多くの人たちと話をしている。シルバーストンのことがあってもその状況は変わっていない。舞台裏では絶えず話が進行しているんだ」
「短期間の復帰の間は、正直なところ何も進まなかった。仕事に集中していたからね」
「重要なことは、チャンスが訪れたときに、とにかく優れたパフォーマンスをもたらすことにある。将来の計画はより大きなプロセスの一部なんだ」
またヒュルケンベルグは今も頼もしい最高の代役ではあるが、彼は今シーズンにレースに出るための新たなチャンスを期待することはしないと認めている。
「今シーズンさらにレースに出られるとは期待していない。もちろんコロナ禍では常に何かが起き得るだろうが、僕はそれを期待していない」
「できる限り自分の体力を整えておくようにする。でも今はあのようなことが1週間おきに起きるとは思わない。僕は2021年の復帰に取り組んでいるんだ」