FIA国際自動車連盟は新型コロナウイルス(COVID-19)パンデミックによるモータースポーツ界への影響を考慮し、2021年のドライバーレーティングの過半数を再評価しないことを明らかにした。
先週、競技者向けに送付された通知によれば、グローバル・モータースポーツ統括団体であるFIAは7つの例外を除き、ほとんどのドライバーは2020年現在のレーティングから変更されることはないという。
このシステムはドライバーのキャリアや年齢を基にプラチナ、ゴールド、シルバー、ブロンズという計4つのグレードに分類するもの。WEC世界耐久選手権をはじめ、ル・マン・シリーズやGTワールドチャレンジなどのGTカテゴリーでも同システムを使用したクラス設定が行われている。
そんなレーティングで2021年の変更対象となるのは、年齢による自動ダウングレードを受ける者だ。また、自動車メーカーのワークスドライバーはプラチナに昇格する。
FIA-F2選手権やFIA-F3選手権でシーズントップ3以上の成績を収めた者、シングルシーターシリーズで3回以上の表彰台を獲得したドライバーも変更の対象となる可能性がある。
さらに、今季ふたつ以上のイベントに参加した30歳未満のブロンズ認定ドライバー、およびWECのような2年に跨るシリーズに参戦したドライバーもグレードが変更される可能性があるとされた。
ドライバーは“2020年の新型コロナによるシャットダウン以外の理由”で現在のカテゴリーの見直しを要求する場合、9月15日までアプリケーションを使ってリクエストを送ることができる。
FIAはシャットダウン中にレースが行われなかったことは、各ドライバーのグレードを格下げする“正当な理由”とはみなされないとしている。同組織によるレーティングの再分類は12月初旬までに発表される予定だ。