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「夫は今も走り続けています」ようやく受けたチェッカーフラッグ。そして新たなスタートで旅立った岩﨑哲朗

2020年08月18日 20:41  AUTOSPORT web

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岩﨑哲朗(OGURA CLUTCH with RIDE IN)の祭壇
全日本ロードレース選手権第1戦SUGOのST1000クラス、レース中のアクシデントで亡くなった岩﨑哲朗(OGURA CLUTCH with RIDE IN)の葬儀が8月17日~18日に栃木県日光市の斎場で営まれた。

「夫は今も走り続けています。ストップウォッチは、あれから動いたままです。皆さんでチェッカーフラッグを振ってゴールさせていただき“お疲れ様”と声をかけてください」と喪主の妻・美幸さん。岩﨑の一番の理解者であり、レース活動を支えて来た。

「いつも転倒しても、私のもとに帰って来てくれましたが、今回は帰って来てくれませんでした」と涙ながらに語り、参列した人々の涙を誘っていた。今回は、美幸さんを始め、ご家族がサーキットにいつもいる格好で来て欲しいと希望。チーム関係者は、チームシャツで参列した。

 斎場内にはいつものピットが再現され、ライディングしたYZF-R1の前に岩﨑がやってくる。そして気に入っていたという曲がかかるとレースアナウンサーとしても活躍している“DJシモ”こと和田哲平氏の実況のもと、岩﨑がSUGOを走っている映像が映し出される。

 そして10%勾配を駆け上がると、長男・拓朗、三男・朗が待ち受けるようにチェッカーフラッグを降り、無事にレースを終えた。

 18日の出棺の際は、新たなスタートとして愛機YZF-R1のエンジンがかけられ、そのサウンドとともに旅立っていった。