成人して、今年でもう16年になる。まだ36歳と思いたいけど、もう36歳だ。頭には白い髪の毛も目立つようになってきたし、体の疲れが寝ても取れないことも増えている。どんどん太ってきた。
そうした体の変化を、一緒に笑い合える仲間がいるというのは気楽なものだ。僕は小学校からの同級生といまだに仲が良い。社会人になってからも家族間の付き合いはあるし、そういう交友関係に救われている部分がある。
ベタだけど、友達っていい。だからこそ、仮に僕に友達がいなかったら……と考えると怖くなることもある。(文:松本ミゾレ)
「学生の頃に戻りたい」というスレ主
2ちゃんねるに先日「社会人ってどうやって友達作るんや?」というスレッドが立った。スレ主は、本文内に「職場で(友達が)できそうになくて毎日孤独で辛い」「学生の頃に戻りたいンゴ」とも書き込んでいる。
社会人になってからだって、友達を作ることは可能。僕ですら新しく友達を作ることはできるわけだし。でも、社会人になってからの交友関係って、薄い関係になることも多い気がする。
仲良くなったはいいけど、ちょっとした小言やツッコミで相手の気分を害して絶縁したって話はよく聞く。逆に、僕が多少失礼な発言をされたところで気にしないでいるのに、同じ分の了見を相手に求めると途端にキレられる、なんてことは一度や二度ではない。
思うに、そういう人たちは、自分が社会人としてそれなりに仲良しな友達(とは名ばかりの知人)が周りにズラリとそろってるという状況に満足しちゃってるんだろうか。だから、少々の苦言を呈されただけでも我慢ならないのだ。
これは、名ばかりの友達が大勢いる人間に共通して当てはまる特徴でもある。なので、僕はもう、社会人の友達を作るという考えは捨てて、一緒にお酒を飲むぐらいの関係の知人を作るという方向に完全にシフトしてしまった。さすがに今から無二の親友を作ろうとなんて思わない。
「フットサルやってると男女問わず結構増えるな」
ただ、僕が今から友達を作ろうと思えないのは、すでに36歳で「今更友達増やしてもなぁ」ってのが前提にある。しかし、スレ主の場合はまだ新卒入社したてのピチピチ人材かもしれないので、そうだとしたら友達が欲しい気持ちは分かる。
そんなスレ主のためを思ってか、スレッドには参考になりそうなアドバイスをする人も多かった。いくつかそのアドバイスを紹介していきたい。
「フットサルやってると男女問わず結構増えるな後は一人で居酒屋行って知り合う人とかやな」
「趣味のツイッター垢とか作ったら?」
「ネットで繋がれるじゃん。なんなら女の子とも知りあったし、昨今いうほど不自由しないけど?」
とまあ、現実的にやる気さえあれば、今すぐ実践できそうなアドバイスがいくつか目に付く。社会人サークルとかで強引に人と出会って、一緒に遊ぶように自分を追い込むってのも一つの手ではないかとは、僕も思う。フットサルならコミュニケーションも必須になる。
一人で居酒屋ってのも悪くない。何度か出向いてくうちに、まずマスターと話ができるようになるし、そうなるとマスター経由で常連とも会話ができるようになる。追々、友達だってできることだろう。スレ主はスレッドの中で「お酒も飲めない」と書いていたんだけど、今日はノンアル飲料もあるし、おつまみ目的で出向けばそこまで邪険にはされないはず。
あとはネットか。僕は正直、SNS経由の30人ぐらい集まるような麻雀オフ(賭けなし)で一気に知り合いが増えた経験があるので、ネットを使って友達探しをするのが一番だとは思う。オフ会で遊んで、その後飲みにも顔を出してさえいれば、口下手な人にも話しかけてくれる誰かには巡り合えるんじゃなかろうか。
一人で日々を歩むのはやっぱり辛いし寂しい。友達作りのための努力は、できるところから着手していくのが良いだろう。