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WECスパ:トヨタ、FP1でローダウンフォース仕様の最適化を2台で分担して進める

2020年08月14日 11:31  AUTOSPORT web

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WEC第6戦スパで登場した今季のローダウンフォース(ロードラッグ)仕様
8月13日にスパ・フランコルシャンで行なわれたWEC世界耐久選手権2019/20シーズン第6戦スパ・フランコルシャン6時間レースのフリープラクティス1回目で、TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS050ハイブリッドは、総合3番手と4番手につけた。

・フリープラクティス1回目
7号車TS050ハイブリッド:3番手(2’03.632)31周
8号車TS050ハイブリッド:4番手(2'03.824)32周

 LMPのドライバーズ選手権をリードするマイク・コンウェイ/小林可夢偉/ホセ・マリア・ロペスの3人が駆る7号車は、トップタイムのレベリオン1号車に対して1.163秒おくれの3番手タイムをマーク。

 チームメイトの8号車はセバスチャン・ブエミがABBフォーミュラE選手権ベルリン戦出場のため、この日は中島一貴とブレンドン・ハートレーのふたりがステアリングを握った。おもに決勝レースに向けた準備作業をこなし、7号車から0.192秒差の4番手につけている。

 ブエミは金曜日のフリープラクティス2回目からチーム合流する予定となっている。

 初日のデータをもとに、チームは決勝レースに向けローダウンフォース仕様に仕立てられたTS050ハイブリッドの最適化や、サクセス・ハンディキャップへの対応作業をさらに進める。


 チームは、7月上旬に行なわれた3日間の南仏ポール・リカールでのテストから、スパ6時間レースに向けて充分な準備をしてきた。ロペスとハートレーは、ドイツ・ケルンにあるTGR-Eにて、レース開催週のはじめにシミュレーター・セッションも行なっている。

 久々の公式練習セッションは順調に進み、2台のTS050ハイブリッドは異なるダウンフォースレベルやさまざまなタイヤコンパウンドを試したほか、燃費とハイブリッドパワーをもっとも効率よく利用するためのパワートレーンの最適化作業もこなした。


■中嶋一貴「だんだんとリズムも戻ってきた」
 7号車の可夢偉は、初日の感触を次のように述べた。

「ここ数週間、チーム全員でレースへ向けて懸命な準備を続けてきただけに、TS050ハイブリッドをドライブする感触は格別です」

「パフォーマンスという面で見れば、サクセス・ハンディキャップがあり厳しいのもたしかです。簡単にはいかないでしょうが、決勝レースで可能な限りの結果を出すべく集中します」

 また、8号車をドライブする一貴は次のようにコメントしている。

「今日はダウンフォースレベルを変えてバランスを評価しました。だんだんとリズムも戻ってきたので、明日はより改善し、レースに向けて良いポジションを確保したいですね」

「いまのところ望んだ位置にはいないけど、長い間レースから遠ざかっていたので、TS050ハイブリッドの運転は本当に楽しかったです」

 8号車のハートレーによれば、ローダウンフォース・パッケージの最適化のため「7号車と分担して評価を進めた」という。

 14日(金)は2回の合計2時間半にわたるフリープラクティスのあと、30台のスターティンググリッドを決定する予選が行なわれる。