8月12日、CARGUY RACINGはプレスリリースを発行し、9月17~19日にフランスで開催されるWEC世界耐久選手権ル・マン24時間耐久レースにAFコルセとのコラボレーションで参戦すると発表した。木村武史とケイ・コッツォリーノに加え、スーパーGT GT500クラスやスーパーフォーミュラに参戦する日本人ドライバーが起用されるという。
不動産業を手がける株式会社RUF代表取締役である木村武史が主宰し、自ら所有するスーパーカーを使ったエンターテインメント集団として生まれたCARGUYは、2015年から木村のレース参戦とともにモータースポーツへ参画。スーパーGTにも参戦した。
そんなCARGUY RACINGは、フェラーリ488 GT3購入とともに、2018-2019シーズンのアジアン・ル・マン・シリーズに挑戦すると、木村、コッツォリーノ、さらにフェラーリワークスドライバーのジェームス・カラドとともにシリーズ全勝を果たし、2019年のル・マン24時間挑戦権を獲得した。
2019年のル・マンでは、AFコルセと組み木村、コッツォリーノ、さらにコム・レドガーという3人がフェラーリ488 GTEで参戦。予選以降はアクシデントもなく、LM-GTE Amクラス5位でフィニッシュ。初挑戦ながらきっちりと結果を残し、事前に猛練習を積んでレースに臨んだ木村はフィニッシュ後、満足した様子をみせている。
チームと木村は、2019-2020シーズンのアジアン・ル・マンには参戦したものの、ル・マン24時間への挑戦権は獲得できず、今季木村は本業に集中していたが、ふたたびル・マンに挑むことになった。
スポーツカー耐久レースのなかでも、世界三大レースのひとつであるル・マン24時間への参戦は非常にハードルが高く、簡単に参戦できるものではないが、今回の参戦に向けては、もともと2019-2020シーズンのWECに参戦していたMR RACINGの参戦枠を使った打診がAFコルセからあったためだという。
これをうけ、「ル・マンの路面を十分に攻略し切れていなかったことは、全力を尽くしていたとはいえ、ずっと木村のなかでの心残りとして残っていました」と、改めて木村がル・マン挑戦の意志をかため、CARGUY RACINGがル・マン24時間参戦を決めた。
AFコルセがオペレートしていたMR RACINGの枠を使うため、エントリー名もそのままだが、CARGUY RACINGでは日本のプライベーターの灯を消さないためにも、2019年もステアリングを握った木村、コッツォリーノのふたりに加え、GT500やスーパーフォーミュラに参戦する日本人のトップドライバーを起用する予定だとしている。
新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今季のル・マン24時間は異例の9月に延期され、いまもなお渡航には障害もある。そんななか、日本人トリオが駆るCARGUY RACINGのフェラーリはどんな活躍をみせ、そして2年目の挑戦となる木村はどんな走りをみせてくれるのか、楽しみなところだ。木村はまず、8月22~23日のスーパーGT第3戦鈴鹿からドライバーとしての活動を本格化させる。
CARGUY RACING
2020年FIA WEC世界耐久選手権
ル・マン24時間耐久レース 参戦体制
参戦レース :2020年ル・マン24時間耐久レース
開催コース :サルト・サーキット(13.629 km)
エントラント名:MR RACING
使用車両 :フェラーリ488 GTE
メンテナンス :AF CORSE(イタリア)
ドライバー :木村武史(日本)
ケイ・コッツォリーノ(日本)
TBA(日本)