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「ルイ・ヴィトン」メンズコレクションはアップサイクル&シーズンレスに 上海のショーに続く発表地は東京

2020年08月11日 18:03  Fashionsnap.com

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「ルイ・ヴィトン」2021年春夏メンズコレクション Image by: LOUIS VUITTON
「ルイ・ヴィトン(LOUIS VUITTON)」が8月6日、中国・上海で2021年春夏メンズコレクションのショーを開催した。
【第一弾はこちら】「ルイ・ヴィトン」メンズの方向性を示すプロローグ「ズームと仲間たちの冒険」の映像公開――次は上海へ

 ヴァージル・アブロー(Virgil Abloh)が手掛けるルイ・ヴィトンの2021年春夏メンズコレクションは、7月のパリデジタルファッションウィーク期間中に公開したアニメーションフィルム「The Adventures of Zoooom with Friends(ズームと仲間たちの冒険)」を皮切りに、ズームと仲間たちがパリから世界に向けて航海するという設定。上海に続く渡航先は東京となっている。

 上海の港で開催されたショーは、海に面した道路をランウェイとし、キャラクターなどの巨大なバルーンを設置。新型コロナウイルスの流行後、アジア地域では初めて本格的に実施されたランウェイショーとなり、主に中国国内からの観客を招いた。モデルも全員アジア系でラストルックには歌手 クリス・ウー(Kris Wu)を起用するなど、開催地にローカライズしたキャスティングも特徴だ。

 発表されたコレクションのキーワードは「アップサイクル」。新しい生地を使用した30ルック、余剰生地を使用した25ルック、そして青空と雲モチーフのセットアップなど過去のコレクションを引用した25ルックから構成され、マテリアルとアイデアという2つの側面からアップサイクルの手法を取り入れた。ヴァージルは今回のコレクションについて「ファッションの基盤でもあるアイデアは、もはや使い捨てするものではない。過去に発表したコレクションは昔のシーズンの一つとして残っていくのではなく、一つの作品として統合していく。古いシーズンなんてものは存在しない。スピードが加速する今の時代において、繰り返すことは記録することと同じ」とコメントしており、今後「ルイ・ヴィトン」メンズにおいてリサイクルやアップサイクル、リイシューといった手法を取り入れていくこと、そしてシーズンレスになることを明かしている。世界最大規模のラグジュアリーメゾンの「再利用(アップサイクル)」そして「シーズンレスへの移行」という新たな選択は、業界に影響を与えそうだ。
 また、ロックダウン期間中、デザインチームのメンバーに「余剰生地を使用して自由なクリエイションを」という宿題を課したという。出来上がったコレクションは"Homework"と題したカプセルコレクションとしてランウェイで発表された。



【全ルック】「ルイ・ヴィトン」2021春夏メンズコレクション