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FIA-F2第5戦イギリス レース1:フェラーリ育成のアイロットが2勝目。角田裕毅が6位入賞

2020年08月09日 00:51  AUTOSPORT web

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カラム・アイロット(ユニ・ヴィルトゥオーシ)
8月8日(土)、2020年FIA-F2第5戦イギリスが先週に引き続きシルバーストン・サーキットで開催され、フィーチャーレース(決勝レース1)が開催され、カラム・アイロット(ユニ・ヴィルトゥオーシ)が優勝。日本の角田裕毅(カーリン)が6位、松下信治(MPモータースポーツ)は11位、佐藤万璃音(トライデント)は17位だった。

 欧州を襲う熱波の影響で気温は先週よりもやや高め。気温26.0度、路面温度41.1度のドライコンディション。規定周回数は29周、タイヤ交換を行う1回のピットインが義務付けられている。

 ポールスタートはカラム・アイロット(ユニ・ヴィルトゥオーシ)、2番手にクリスチャン・ルンガー(ARTグランプリ)、セカンドロウは3番手にジャック・エイトケン(カンポス・レーシング)、4番手にダニエル・ティクトゥム(ダムス)がつける。

 日本勢は角田が10番手、佐藤が14番手、松下は16番手からのスタート。

 またスタートはチームによって選択するタイヤがソフトタイヤかハードタイヤかで別れることとなった。

 日本時間の23時45分にシグナルはブラックアウト。ホールショットはアイロットが奪い、後方ではティクトゥムが2台を抜いて2番手に浮上。また角田は2つ順位を落とし、ペドロ・ピケ(チャロウズ・レーシング・システム)はスタートできずにマシンがピットへ戻された。

 DRSが使用可能となった3周目、高速S字をすぎたあたりで2番手ティクトゥムがコースオフ。これを見逃さなかったルンガーとエイトケンが抜きさり、それぞれ順位を一つ上げる。

 タイヤを汚してしまいペースに苦しむティクトゥムを5周目に、後方から追い上げてきた8番手スタートのミック・シューマッハー(プレマ・レーシング)が交わして4番手に浮上した。

 7周目、ソフトタイヤスタート勢が続々とタイヤ交換のピットイン。ルンガー、エイトケン、ティクトゥムらがハードタイヤに履き替え、翌周には首位アイロットもタイヤを換え暫定12番手でコース復帰している。

 この時点で見た目上のトップはハードタイヤスタートのシューマッハー、以下ニキータ・マゼピン(ハイテックGP)、ロバート・シュワルツマン(プレマ・レーシング)、ルイ・デレトラズ(チャロウズ・レーシング・システム)と続く。

 シューマッハーは前戦イギリスのスプリントレースでレース中にペースを上げすぎ、終盤タイヤが持たずポイントを取りこぼしており、今回は我慢の走りで中盤を粘る作戦でレースを進めることになった。

 そんなシューマッハーが終盤に捉えたい、ピットイン前にトップを走っていたアイロットは安定したペースで1台ずつライバルを交わしていく。

 15周目にアイロットは7番手まで順位を回復し、首位シューマッハーとの差は16.171秒となり、終盤には労をせずトップに返り咲く差までタイムを縮めてきた。

 ハードタイヤ勢がピットインを開始したのは19周目。トップのシューマッハーがソフトタイヤに交換。暫定12番手でコース復帰、この時点で暫定6番手のアイロットとの差は約20秒となった。

 22周目にはシュワルツマンと周冠宇(ユニ・ヴィルトゥオーシ)、翌周には暫定首位のマゼピンもピットイン。ソフトタイヤは7周、ハードタイヤは22周が限界のようで、レース終盤でのレースペースはタイヤマネジメントの上手いドライバーがイニシアチブを握る展開となっていく。

 これで順位が整理され、トップはアイロット、以下ルンガー、エイトケン、デレトラズ、角田、シューマッハー、マゼピンとなった。

 この上位勢に順位変動が起きたのは25周目、フレッシュなタイヤを履くマゼピンがシューマッハーを攻略し6番手へ浮上する。

 残り3周となった27周目にはマゼピンが角田を捉えて5番手に浮上。一方で終始淡々と走行する首位アイロットはコツコツと2番手ルンガーとのマージンを築き、残り3周の時点で10秒以上の差を保つ。

 このままチェッカーを受け、アイロットはシーズン2勝目。2位にルンガー、3位にエイトケンが入った。

 日本勢は、角田が6位、松下は11位、佐藤は17位でフィニッシュしている。

 ポイントランキングは優勝したアイロットが首位で102ポイント、2番手には87ポイントでルノー育成のルンガー、3番手には85ポイントでシュワルツマン、4番手には70ポイントのマゼピンがつけている。

 スプリントレース(決勝レース2)は日本時間8月9日(日)18:10から行われる。

■FIA-F2第5戦イギリス フィーチャーレース(レース1) 暫定リザルト
Pos.No.DriverTeamTime/Gap14C.アイロットユニ・ヴィルトゥオーシ29Laps26C.ルンガーARTグランプリ8.57439J.エイトケンカンポス・レーシング12.303424N.マゼピンハイテックGP15.020511L.デレトラズチャロウズ・レーシング・システム16.64467角田裕毅カーリン17.010720M.シューマッハープレマ・レーシング19.232821R.シュワルツマンプレマ・レーシング20.03393周冠宇ユニ・ヴィルトゥオーシ20.4281015F.ドルゴヴィッチMPモータースポーツ24.1271114松下信治MPモータースポーツ26.418128J.ダルバラカーリン28.1091325L.ギオットハイテックGP36.114145M.アームストロングARTグランプリ41.725152D.ティクトゥムダムス43.1091617G.アレジBWT HWAレースラボ43.2521723佐藤万璃音トライデント50.0481822R.ニッサニートライデント51.4281916A.マルケロフBWT HWAレースラボ1'14.1932010G.サマイアカンポス・レーシング1'15.0902112P.ピケチャロウズ・レーシング・システム1Lap--1S.ゲラエルダムスDNF