7月28日、NASCAR王者ジミー・ジョンソンが、チップ・ガナッシ・レーシングから念願のインディカー初テストをインディアナポリス・モータースピードウェイで実施した。
NASCAR最高峰のカップシリーズで7度のタイトル獲得経験を持つジミー・ジョンソン。現在44歳で、2020シーズン限りでカップシリーズへのフル参戦終了を表明し、今シーズンに挑んでいる。
新たな挑戦を模索しているジョンソンは、2月に行われたインディカー・テストにもアロウ・マクラーレンSPのゲストとして呼ばれテストを観戦。インディカー参戦への興味をコメントした。
ジョンソンは、7月上旬にインディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースでテストが予定されていたが、7月5日にインディアナポリス・モータースピードウェイでインディカーと併催されたNASCAR戦の直前に新型コロナウイルスの陽性反応を示し、急きょ欠場。テストも延期となってしまった。
翌週開催されたケンタッキー・スピードウェイでのNASCAR第17戦には復帰を果たしたジョンソンは、念願のインディカー初テストを28日に実現した。
「カップカーのドライビングを取り除こうとする行動すべてが、インディカーのドライビングに当てはまる。積極的で献身的なことは報われるよ。次に、その限界を見つけて、ギリギリでドライブする方法を理解すること。それに一日のほとんどを費やしたんだ」
「制御不能になったクルマに反応するまでの時間は、インディカーのクルマの方がはるかに短い。そのエッジをみつけるために2回もスピンアウトを喫したよ」
「しかし、日が経つにつれて、クルマからの初動を特定して、何が起こっているのか理解することができた」とジョンソン。
フェリックス・ローゼンクヴィストがドライブする10号車を駆り、インディアナポリス・モータースピードウェイのロードコースを125周走行。彼をサポートするため、5度のインディカーチャンピオンで友人でもあるスコット・ディクソンがテストに帯同した。
「スコットが来てくれて、正しいラインを教えてくれてとても助かったよ」とジョンソンはコメント。
ディクソンも「彼は素晴らしい仕事をしたよ。最も難しいのは、チームメイトがいない時に、ベースラインをわかることだ。どこに立っているのかを知るのは、本当に難しい」
「しかし、僕にとって大きいことは、彼がどのように再現したのかデータとビデオを検証できたことだ。ジミーがどのようにドライブし、快適ではない時にはどのように行い、理解したかをね。彼はとても大きな仕事をしてくれたよ」とNASCAR王者の走りを称賛する。
チームオーナーであるチップ・ガナッシが来たときは、7度のNASCAR王者でも緊張したようだ。
「彼が到着した時は、心拍数が数ビート上がったと思う。間違いないね」とジョンソン。
「本当に特別な日だった。南カリフォルニアでインディカーレーサーになりたいと夢見て育った。ロングビーチグランプに行き、レースを見て、フェンスの中へ行きたかった。だから、インディカーのクルマをドライブすることで、子供の時の夢が実現できた」と喜びを語っている。