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オンワード樫山のECブランド「アンクレイヴ」が好調、高品質低価格でプロパー消化率維持

2020年07月29日 23:42  Fashionsnap.com

Fashionsnap.com

2020年秋冬コレクションでは人気のセットアップからチェック柄が登場する Image by: FASHIONSNAP.COM
2020年春夏シーズンにデビューしたオンワード樫山のウィメンズEC限定ブランド「アンクレイヴ(uncrave)」が好調だ。具体的な売上は非公開だが、現時点で当初の計画値を大幅に上回ったという。


 アンクレイヴは、クリエイティブディレクターにファッションエディターで広告ディレクションなども手掛ける東原妙子を起用。オフィスや学校行事、休日など様々なシーンで着回しができる商品を展開している。特に、スタイリングに迷う日々の時間を省きつつ、「こなれ感」が演出できるセットアップのアイテムをメインに提案。ものづくりの面では、オンワードグループのノウハウを活用し、機能性素材や高品質な素材を使った上質な商品をグループの傘下ブランドと比較して低価格で販売している。中心価格はコートが2万5000円、ジャケットが2万2000円、ブラウスが8800円、ボトムスが1万2000円、ワンピースが1万6000円。
>>「アンクレイヴ」デビューシーズンのコレクションを見る
 購買層は20代後半~30代が中心で、特に主力商品のセットアップが好評だ。複数の型を販売しているが、即完売するものが多く、ブランドのSNSには再販売を希望するコメントやDMが寄せられている。また、国内で新型コロナウイルスが流行する前に行った伊勢丹新宿店でのポップアップは試着待ちの列ができるほどの盛況となった。6月に阪急うめだ本店で開催した際は、ウイルスの感染拡大を避けるため大々的な告知を控えていたが、会期中は客足が途絶えることがなかったという。
 ブランドはコロナ禍で売上が低下すると予想していたが、4月に一度落ち込んだ後、5月からは安定した売れ行きを維持。当初はセールも視野に入れていたものの、プロパー消化率の高さを考慮してデビューコレクションでは値下げ等は行っていない。
 好評の要因についてアンクレイヴを担当するレディスカンパニー新規事業開発部長の鈴木完尚は「"肩肘張らないリアルな女性のスタイル"に興味を持ってもらえたのだと思う」と話した。チームには比較的若いスタッフが多く、商品企画の段階で実際に着たいかどうかを綿密に議論した上で製品化している。今後の課題は「品質の高さをいかに実感してもらうか」だという。ポップアップで客とのタッチポイントを創出しながら、オンラインサイト「オンワード クローゼット(ONWARD CROSSET)」を主要販路にするといった2軸でブランドを運営し、将来的に同社のECブランドの中核事業に成長させる。
■アンクレイヴ:オンワードクローゼット販売ページ